2011年11月4日金曜日

マクドナルドにて


もう相当前のことになる。

マクドナルドで朝食を取った。
ハッシュドポテトが揚がってなかったので、後から届けてもらうということになり、マフィンとアイスコーヒーだけ受け取った。
手頃な席に座って、マフィンをもしゃもしゃやっているうちに、店員がハッシュドポテトを持ってきた。平素の自分の感覚だと、ここは「ハッシュドポテトが店員に伴われてやってきた」なのだが、下記に述べる理由で、店員に注目せざるを得なくなった。

「ハッシュドポテト、お待たせいたしました。揚げたてで大変お熱くなっているので、気をつけてお召し上がりください」

店員が正確にこの通り述べたかどうかはあまり自信がない。注文したハッシュドポテトがそこにある。その事実で私には十分だった。
ここで、その店員が、むしろ長めにすら思える上記の文言を、上半身は私に向けて、下半身はカウンターの方向に向けてという半ひねりのオモシロ姿勢で述べたのでなければ。

急いでいたのであろう。心はもう次の仕事に向かっていたのだろう。
一般的には「失礼」とみなされるであろう、その仕草を私は無礼とは考えなかった。たぶん、その店員もそう考えていなかった。それどころではなかっただろう。
むしろ気になったのは、それほど急いでいたにもかかわらず、おそらくマニュアル通りなのであろう上記の文言をまったく省略しなかったことであった。
早く持ち場に戻りたい「私」と、マニュアル通りに接客しなければならない「私」との葛藤が端からも感じられて面白かった。本人は意識してなかったかも知れないけど。

だからどうだという考えもないので、この話はここで終わり。

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