2012年12月16日日曜日

衆院選を振り返って

…という題名の記事を先週中から書き始めていた。衆院選にあたって、どんな基準で投票行動したかの振り返り。働くことに対する自分の考え方が変わってきていて、それが割と出てきていると思う。


■候補者について

大分昔からの話ではあるが、候補者みんな大言壮語が過ぎると思う。党議拘束に従って1票入れる以上の何が出来るというのか。1議員の立場で4年間で実際にできることの見積もりができているか。


■自分の投票行動の傾向

投票する人と投票する党の他に、個人献金する人がいて、それぞれ全然別でも平気だったりする。主役になってほしい人。敵役になってほしい人。語り手になってほしい人。期待している役回りも一様でない。

消去法で「○○だからこの候補はダメ」ってやってしまうと、投票可能な候補者がいなくなってしまうので、この方法は採らないことにしている。「お前達には任せておけん。私自らが出る!」って心境まで至れば別だけど。

誰の言葉かは覚えていないが「人に物事を任せるとは、失敗する権利を与えること」という言葉を聞いて、考えるところがあった。次は誰に失敗させるか。誰の失敗なら受け入れられるか。そういう判断。

選挙期間中に、気になった言葉をNGワードにしていって、その言葉を口にした候補者を減点していく、というのはよくやる。今回の場合は以下がNGワードになった。


  1. 絶対に約束を守ります!

    約束するということは、負債を負うということ。どんな借金をどういう態度で申し入れてくるか、そこを問う。返済計画を語ることなく「絶対に返済する」とだけ繰り返す人間に金を貸せるか。貸せるとしたら、限度額はいかほどか。

  2. ブレない

    他人からの説得を受け入れない、と公言する人物を政治家としてどう見るか。公約を違えることを変節とみなすか、学びの結果と捉えるか。ちなみに、自分は「君子、豹変す」を良い方の意味で使う派。ただ、学んだ以上は、その中身を開示してほしい。むしろ、そっちの願いのほうが切実だ。あと代々の総理が、打ち明け話のないまま憔悴していって、「見てはいけない物を見てしまった人」になっていくのは勘弁してほしい。怖い。SAN値が下がる。

  3. 希望

    これを口にする人は、現在の状況に既に絶望してしまってるのではないかと疑う。パンドラの箱が開いちゃった後の世界に住んでるのではないかと。なにより、希望を持つか否かは、最終的には各人の問題。希望を持てる世の中にするには、今困ってる人を助けるしかないよ。そもそも、希望さえあれば……という考え方が、自分は苦手。

  4. 全力

    自分にとっては「仕事できる時間のうち、何割をその仕事に振り分けるか」という問題。だから「全力で」という言葉を口にする度に、ポケットの中のビスケットのごとく、その大きさは半分になっていく。「何事にも全力で取り組む」という人の全力は、自分が思う全力ではないので、考慮の外として聞き流すことにしている。

  5. 緊急

    十何年、何十年も前から引きずっている問題を、任期4年の議員が「緊急」と言ってしまう時間感覚についていけない。タスク管理する気のない人なのか。政治家は官僚にとってお客様であるという意識の人なのか。自分も割と事大主義っぽいところがあるので、なおさらこういう言動をする人に引きずられるのを避けたい気持ちがある。


■政治家に望むこと

政治家の資質としてどうという一般論ではなく、自分が個人的に希望していること。一番は率直さ。「できないことはできない」「できると思ったけど、こういう理由で無理と分かった」自分を守ることを一旦脇に置いて、まずは直面している問題の複雑さ困難さをシェアしてほしい。言い訳歓迎。政治の主役は国民と言う人間が、自分で時限爆弾をタイムリミットまで抱え込むのはやめてほしい。

自分に対しても、官僚に対しても、国民に対しても、頑張ることを前提にしないでほしい。ガールフレンドにいい顔するために外食店の店員に横暴に振る舞うのはやめてほしい。どうしたら互いのストレスが少なくて済むか。そういうことを考えてほしい。

2012年11月24日土曜日

劇場版オバケのQ太郎(ネタバレ注意!)

肝心のQ太郎が登場しなかったので、これをさすがに『オバQ』とは認め難い。ちょっと控えめに『エバQ』と題したスタッフの判断をまずは評価したい。


作品自体としては「うまくまとめてきた」という印象を受けた。

旧作のように、主人公が突然不可解な行動を見せて観客を呆然とさせることはなく、情報のギャップなどの要因で説明可能な、無理のないものとなった。

新しいキャラクターや、旧作でほとんど接点がなかったキャラクターとのシーンも追加され、主人公の世界が若干広がった。

劇場版オリジナルのオバケ達のデザインや、その他ビジュアル上のイメージも親切すぎるほどに説得力のあるものとなっている。


ノイズとなっていた枝葉が刈られ、ヒントとなる補助線が引かれ、主人公の行動意図と筋が見えやすくなった反面、彼を取り巻く状況の異常さも際立った。


周囲の人間が、彼をモンスターとして扱っているのだ。

確かに、事実上、彼は世界を滅ぼす力を持っている。恐れられるのは仕方がない。しかしそこで彼らが取る行動は、状況の説明と説得ではなく、なぜか一方的な命令と拘束そして脅迫だ。(おいおいそこは土下座してお願いすべきところなんだぞ)

また、「大量殺人者の息子で実行犯」であるものの、彼自身は、単に善意の第三者として行動してきたに過ぎない。問題があるとすれば、判断材料が足りない時に、ブレーキではなくアクセルを踏んでしまう主人公気質くらいだ。であれば、彼に判断材料を全く与えずに「○○するな」という否定形の指示を出し続ける者の無策こそ責められるべきだろう。

彼を見る周囲の目は、ラッシュアワーの混雑に泣きそうな子供に「騒ぐな。泣いたら殺す」と殺気立つ大人たちのそれに似ている。自分たちが置かれている状況の非常識さから目をそらして、子供が子供であること非難しているのだ。山岸俊男なら「こころでっかちな反応」と評するかもしれない。


彼に対する包囲網は、頼まれもしないのに世話を焼いてくるおせっかいなオバチャンが1人いれば容易に瓦解するくらいの、非常に脆弱なものだ。が、なぜかそういうキャラクターだけはこの作品には登場しない。登場して欲しい。で、オバチャン役には杉本ゆうさんを希望する。

2012年11月20日火曜日

その後のおみくじ

勉強のつもりで始めたtwitter bot、おみくじ。その現状。


■機能

@omikujijp宛にメッセージを送ると、おみくじの内容を返信する。

まったく拡張していない。今後の拡張予定もない。

エイプリルフール等のイベントに合わせてネタを仕込むことがあるくらい。


■フォロワー数とアクセス頻度

一度は2,000人近く増えたものの、今では1,000人くらいまで減った。

今まで発したツイートは12,000を越えた。

私自身が人力でツイートしている@morinatsuより、よっぽど勤勉だ。


twitterに触れたばかりの人が、試しにフォローしては、そのまま放置というパターンが多い。@を送らないとおみくじが送信されないことに気づかなかった人、@morinatsu宛に「おみくじちょうだい」と逝ってくる人も多い。

日々の発信は10~数十がせいぜいなので、単にフォロー外すのが面倒という理由で、そのままリストの肥やしになっているのだろう。もしかしたら、おまもり代わりに抱えてる人もいるかもしれない。


■バックエンド

EasyBotterというソフトを、そのまま使わせてもらっている。

twitter側の仕様変更で一時期使えなくなって、新バージョンの登場を待ちわびた。GoogleAppEngineで車輪を再発明することも考えたが、自分専用のbotサービス1つにリソースを割くのは気が引けた。かと言って、他人のbotを預かるところまで風呂敷を広げることにも抵抗があったので見送った。


ソフトはそのままだが、サーバ環境は有料の場所に引っ越した。

特に困ったのは、他の人からメッセージが来ていないか確認するために、一定時間おきにソフトを起動させる仕掛けだ。無料のところだと安定せず、せっかくメッセージをくれた人を無視してしまうことが多かったのだ。

相手に対して反応するところが胆なので、本当はリアルタイムに返信させたいところだ。しかし、実際のところ「新しいメッセージはない」ことが大半なので、あまり頻繁にアクセスさせるのもtwitterに迷惑だ。(図書館に対してそれをやって逮捕された人もいたし)

むしろtwitter側から起動してもらう仕掛け(webhookとか)があれば、中身のないやりとりのためにネットの資源を費やすこともないと思うのだけど。"poll sucks"て、googleの中の人も言ってた。

2012年8月5日日曜日

Django×Python

http://www.amazon.co.jp/Django%C3%97Python-LL%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AFBOOKS-%E9%9C%B2%E6%9C%A8-%E8%AA%A0/dp/477413760X/(Amazon.co.jp)

こりゃ、きっついわ。という感想。

実際に動作するコードを改良しながらDjangoの様々な機能に触れていく、というコンセプトで書かれていると思った。目次の3章~5章がそれぞれ「Djangoを使ってみる」「Djangoをきちんと使う」「Djangoを使いこなす」だし。


でも、実際に読み進めながら、コードをぽちぽち写経していくと、動かないところが出てくる。

写し間違えかと思って、出版社のサイトからサンプルコードをダウンロードし、自分が写したものと差分を取ってみる。すると、写し間違えではなく、説明されていないコードが大量に出てくる。

確かに「すべてのコードについては説明できません。サンプルコードをダウンロードして読み進めてください」と書いてあった。なるほど、ソースをすべて書籍に掲載するというのは無茶かもしれない。

それではと、すべてサンプルコードにすげ替えて動かしてみたら、それでもエラーが出る。ソースファイルが足りてないとか、そういう類のエラーが。


本文の説明と、サンプルコードが整合していないのだ。それだけでなく、サンプルコードも単体で動かないのだ。

著者が実際にコードを書きすすめていった過程と、本文で説明されている過程が異なっているのではないかと思う。サンプルコードを読んでみると、完成したソースを途中経過の説明に合わせて後からダウングレードさせているかのようなチグハグさがある。構成管理に失敗しているか、あるいは構成管理していないのではないかと思えた。

加えて気になったのが、スタッフの少なさ。著者1名に、編集者1名、あとはデザイン系のスタッフだ。著者の環境とは別にテスト環境を組んでサンプルソースを動かしてみるとか、説明とそれを理解するための前提が前後していないかのチェックとか、そういうことができてそうな雰囲気ではない。


全体が300頁ほどの中で、概要とPythonの説明が50頁。実際にDjangoに取り組むのが100頁。付録のリファレンスが150頁(!)。割と早めに出て来た本だから、あれもこれも詰め込みたくなるのは仕方がないだろうけど…。


あと、著者の説明は平易で文章として読みやすい。一読するとすごくとっつきやすい本に思え、新人ホイホイになっている。潰したい新人に与えたい一冊である。

2012年7月24日火曜日

飯坂温泉

早めの夏休みもらって、旅行&帰省。サブタイトル「俺を楽しませるために頑張れよ福島」。要するに観光旅行である。

今までも福島に住んでみたり、ちょくちょく行ってみたりしてきたんだけど、駅前周辺ばかりだったので、趣向を変えて温泉地に行ってみたのだ。


車を持たない、男の一人旅ということで、行き先は自然に飯坂温泉に。

福島駅から飯坂温泉には、飯坂線に乗り換えていくことは知っていたんだけど、いざ行ってみたら、切符売り場が分らない。飯坂線とJRの切符売り場って別なんだっけ。ホーム自体は東北本線ホームと地続きだったような記憶があるんだけど。


福島駅~飯坂温泉駅まで360円。編成は短いが、意外に本数は多く、時間あたり3,4本ある。そして車内には昔懐かしい扇風機。いきなりの昭和テイスト。


飯坂温泉駅。観光地の看板らしい造り。

周囲の旅館はきれいな外装だったり、取り壊し中だったり。明暗分かれてる感が。震災がそれに直接影響しているかどうかは不明。

温泉街と呼ぶには街っぽさが少なめ。旅館8:飲食店1:他の店1以下といった感じ。他の温泉街もロクに知らないので、ひょっとしたらこれが普通なのかもしれないけど。旅館に引きこもるの前提って雰囲気がして、ちょっともったいないと思った。


お昼は吉原食堂で。一番人気とメニューにあったチャーシューメンと飯坂名物ラジウム卵。あの店主が腕組みしている風のラーメンでなく、普通の食堂のラーメンの延長線上でうまい。



街中で見かけた猫。見た感じ短毛種なのに、よくみると長い毛がある。野生化か、あるいは飼い主の趣味か。



児童公園になんか見慣れない機械があると思ったら、線量計だった。数字が出てるが、それが高いか低いかは知らん。


泊まったのは、温泉街から離れた住宅街の中にある旅館「清山」。何か特色があったという訳でなく、ネットで調べた中で、お一人様コースがあったという理由で選んだところ。

これが正面。「温水プール」の文字が歴史を感じさせる。


宴会場に地下のクラブ、温水プールに資料館。足し算に足し算を重ねてできあがった、いわゆる昭和の全部入り温泉旅館のイメージ。

正直、温水プールってどうよって思ったけど、そういえば喜翆荘にもプールはあった。一時期流行ったのだろうか。

周りは住宅街なので、眺望を云々するところでも無いように思ったけど、広い敷地の中に、中庭が何カ所も作り込んであって、雰囲気はある。部屋の配置も考えられていて、窓を開けてガッカリといったことはない。


[ここで両親と合流]


食事もいかにも典型的な温泉旅館のもので、サプライズはない反面、ハズしたところもない。うまいものが、好き嫌いが多い人でも満腹できる量で出てくるので、好き嫌いの無い人は大食漢でもないとここで詰む。


2日目。車で来た両親に連れられて、同じく福島市郊外にある中野不動尊へ。

コンパクトな敷地の中に、立体交差や洞窟などのギミック満載で、3DのMMORPGのマップみたい。


[ここで両親と分離]


お湯と食事を求めて、ふたたび飯坂の街へ。


2日目のお昼ご飯は温cafeで。飯坂の街中のほぼ中心に位置。飯坂全体が昭和テイストな中、店内wifiまであって、ここだけ平成な感じ。

野菜スープカレーを食べた。辛さ控えめな中に強いうまみがある。食べやすいだけでなく、食べ応えがある野菜スープ+カレーって感じ。これは何度でも食べたい。


で、鯖湖湯。ここが飯坂で一番古い温泉なんだとか。きれいに改築されているけど、中に入るとその歴史のほどもなんとなく分る。


他にも公衆浴場や足湯とかいろいろあったけど、汗のかきすぎで脱水しそうだったので、あきらめて福島へ。そこから先は普段の帰省と変わらず。

2012年7月18日水曜日

ライト、ついてますか

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4320023684/(Amazon)


問題に対するアプローチを広く考える本。

下記の目次から想像できると思うが、本書では相当に根本のところから問題を問い直すことをしていく。

取り上げられている事例はフィクションで、読み物としても平易。が、身も蓋もないオチがつくことが多く、実務への応用を視野に入れるとかなりシビアなことを要求されているように思えた。

こういう方にオススメしたい。

  • 問題に対していろいろ手を打ってきたが効果を実感できない人
  • 問題があることはわかったが、どこから手を付けて良いか考えあぐねている人

こういう方にはオススメしない。

  • 今すぐ役に立つ事例をお求めの人
  • 差し迫った締め切りが控えている人



目次
序文
第1部 何が問題か?
  1. 問題
  2. ピーター・ピジョンホールの陳情書
  3. キミの問題は何か
第2部 問題は何なのか?
  4. ビリー・ブライトアイズの最適入札
  5. ビリーが舌を噛んだ
  6. ビリーふたたび入札者のもとへ
第3部 問題は本当のところ何か?
  7. 終わりのない連鎖
  8. 不適合を見落とす話
  9. うまいレベルに着陸する話
  10. 意味に気をつけよう
第4部 それは誰の問題か?
  11. 煙が身にしみる
  12. 構内は車で一杯
  13. トンネルのかなたのあかり
第5部 それはどこからきたか?
  14. ジャネット・ジャウォルスキー変人と衝突
  15. ミスター・マチーチン事態を収拾
  16. 仕事する人いばる人
  17. 試験について
第6部 われわれはそれを本当に解きたいか?
  18. トム・タイヤレスのおもちゃいじり
  19. 政治には忍耐が必要
  20. ある特務

2012年7月1日日曜日

新しい隣人

アパートの玄関の目と鼻の先に、仮設住宅が建った。

温厚そうな住人たちが、挨拶するでもなく、無視するでもなく、警戒するようにこちらの様子をうかがっている。
元の家は、竜巻だかなんかで吹き飛ばされてしまったらしい。苦労して建てた持ち家だったろうことを考えると同情を禁じ得ない。

しかし、何もわざわざこんなところを選ばなくてもなぁ、と正直思う。
仮設住宅はアパートの私の部屋の玄関ドアと屋外洗濯機置き場の間に転がっている。屋根はあるけど、風雨をしのげる場所とはとても言いにくい。その仮設住宅にもドアや窓の類はなく、住人は体が濡れるに任せているだけだ。天井からぶら下がる形で作るのがセオリーと聞いていたのだが、施工に失敗したのだろうか。地面もアパートの床なので、地下に掘り進めていくなんてことは不可能だ。

私自身としても、いくら大人しいとはいえ、ハチの巣を横目に、彼らを驚かせないように気をつけながら洗濯するというのは神経が疲れてしょうがない。
私自身については少々のことは我慢すればいいと思っているが、近所にはイタズラ盛りの子供も住んでいる。勤め人の生活で彼らの暴力から、このささやかな仮設住宅を守ってあげるなんてことはできそうもない。

うーん、悪気はないんだろうし、難儀の末の決断なんだろうけど、ちょっと場所が悪すぎるなぁ。申し訳ないんだけど、なんとか穏便に引っ越していってもらうわけにはいかないんだろうか。

2012年4月30日月曜日

2012年3月21日水曜日

AGEに学ぶ -戦争を100年続ける方法-

戦争は始めるより終わらせる方が難しいといわれる。しかし、そのための努力を誰も行っていないというのは一体どういうことなのか。『ガンダムAGE』にはゴールを明らかにして戦っている人物が一人も出てこない。そこが本作のたまらない魅力であると言える。


主人公は、復讐したいとか、裏切った友人と決着を付けたいとか。
他の軍人・軍属は戦争だから、命令だから、敵が襲ってくるから戦っている。
では敵はどうか。彼らは口では復讐を唱えつつ、どうしたら気が済むという目標を明らかにしていない。
一般人に至っては、そもそもこの戦争をどう思っているのかの描写が出てこない。

主人公親子は、基本、個人的な感情の決着が動機付けの中心にある。だから現時点では彼らに戦争の終結への働きかけを望むのはかなり無理だろう。他の人々は、目的はあるけど、目標がないまま戦っているかのように見える。「敵を皆殺しにしよう。そうすれば解決だ」とベタなことを言い出す者さえ出てこない。


かつての移民が本国に捨てられたことの復讐を果たしにやってくる。しかし、その復讐は正当性を堂々と主張されることもなく、なぜか復讐される相手にそれと気づかれないように行われる。忘れられたことを憤っているはずの彼らは、相手に向かって「自分たちに行った仕打ちを思い出せ」と叫ぶことがない。聞かれたら答えるだけだ。

他方、捨てた当事者である連邦の側はどうか。こんなことになった以上は責任とは言わないまでも真相を追求しようという動きが出てくるかというと、そんなことが行われている雰囲気はない。相手の真意を探るべく接触を図ろうなどとは思いも寄らぬといった感じだ。捨てられた側が声高に当事者に経緯説明と責任者の処罰を求めるとか、謝罪と賠償を求めるとかいうことをしないのを良いことに、のらりくらりと相手の攻撃をしのぐだけだ。まさか、視聴者の見えないところでやっているのか。


降りかかる火の粉とか、とにかく生き延びなければという動機で主人公がロボットに乗って戦う。それはいい。だが、戦争を主導する立場に上り詰めた人間までが同じレベルで戦争を考えてるというのは…むしろリアルすぎて嫌だ。


今後の展開予想は「連邦の大物がラスボス。ただし本人は小役人タイプの人物で、過去の失敗を糊塗するためだけに大勢を巻き込み、自身も勤勉に働いている」というもの。どうか外れますように。



ps. ちなみに私は製作者や役者の裏話は楽しく聞くが、裏設定の類は適当に聞き流し、なるべく作品自体の中で提示された情報だけで作品を評価したいと考える方だと自己評価してます。
ps2.他の作品と比較して論じてはいけない。いけないと分ってるんだけど……助けてルージきゅん…。

2012年2月20日月曜日

お知らせ:コミックダッシュ新刊カレンダー

提供しているサービスについての連絡です。


以前、作成したコミックダッシュ新刊カレンダーですが、間違ったURLでアクセスしているために、正しくデータを取得できていないと思われる方がいます。

おそらく、「うまくいかないじゃないか!もう知らん」と放置されていることと思いますが念のため。

URLは http://comdashcal.appspot.com/ical?user=ユーザーID で、icalは小文字です。URLは小文字大文字を区別するので、ここが違うとエラーになります。


連絡先が分れば、個別にお知らせしたいところですが…。

2012年2月16日木曜日

小説版 ガンダムAGE(1)

これは労作だ。そういう印象を持った。

小説版に説得力を持たせるため、著者が意識してやっていると想像したことを挙げてみる。


1. 台詞に出ない、登場人物の思いをいちいち書く。

放映版のアニメでは語られていない背景や、登場人物についての書き込みが多い。一方、全体の文章量はライトノベルのそれなりといったところなので、エピソードは端折られ、メカものなのに技術系の描写は少ない。字数の多くは登場人物と、その心の動きに割かれている。しかし、一人称でないアニメで登場人物が心の声をだだ漏れさせ続けると、視聴者にとっては相当キツイ時間になると想像する。小説版だからこそ使える手段だ。


2. 登場人物の行動を変える。

グルーデックが中央派遣の士官達から戦艦を奪取するために彼らを"戦死"させるところとか。小説版を読めるくらいに育った子には合理的な行動と映るだろうが、アニメでこれをやったら、子供から「この艦長はいい人なの?悪い人なの?」と聞かれた親を困惑させるに違いない。自分が親なら、うっかり「父ちゃんにもわからないな。お前はどう思う?」と答えて、「質問を質問で返すなよ!」って怒られるところ。


3. 「こういう少年なのだ」と言い切る。

上記の2つでもうまくない時には、人物に対する評価を作者が誘導する。正直じいさんは正直じいさんであるが故に正直なのだ。そういう設定なのだ。小説では珍しくない記述だ。しかし、残念だが『ケロロ軍曹』みたいに明示的なナレーターがいないアニメでは無理。そのようなナレーターを設けたとしても、今度は「UEは正体不明の敵と言ったな。アレは嘘だ」的な、叙述トリック以下の問題が発生しかねない。登場人物は嘘ついてもいいが、ナレーターは視聴者を欺いてはいけない。仕方がない、イナズマイレブンみたいに実況入れるか。


文章で書かれてるとスルーしそうになるんだけど、アニメにした時、どういう絵面になるかを想像するとやっぱりムリめなんじゃないのと思えてくる。失敗学の研究者が分析とかしてくれないかなぁ。

2012年2月4日土曜日

自分が欲しかったデジタルテレビ

しかたがなく地デジに移行してからもう1年以上経つ。本当に嫌々移行したのだが、デジタル化やテレビ、ビデオの買い換えを嫌ったわけではない。むしろデジタル化が中途半端なところが嫌だったという話を。


もっとデジタルに

せっかく情報量が増えるのだから、もっとリッチにしてほしかった。一番気になるのは通常の番組映像と速報が分離されていないこと。後から見返す時にはもう意味のない情報まで録画されてしまうのはいただけない。番組自体の映像と分離して、速報がビデオに録画されないようにして欲しかった。逆に緊急地震速報のようなものは、ビデオの視聴中であっても、さらにその上に割り込んでくるべき。

テレビ以外の機能

PCのディスプレイをしのいで、部屋の中にデーンと場所を取り、視線が集中する場所だ。せっかくだから、家の中の情報もテレビに集中させることができるようになって欲しかった。自分だったら、リマインダーとか、忘れ物チェックリストの類をテレビに出したいし、電力使用量やトイレの照明の消し忘れとかもチェックしたい。この辺は機器の機能で、地デジのインフラとは関係ないから、将来的には出てくるかもしれない。ソニーがガジェットを取り込めるテレビを発売し、ガジェットの開発キットを配った時はとても期待したんだけど、その後どうなったんだろう。

意外に良かったところ

生放送中の番組に、リモコンから投票できるのは意外に楽しかった。紅白とか。


PCのディスプレイやタブレット端末のように、手元に置くわけではないので、入力機器としては使いづらい。けど、その分出力機器としてもっと働いてよ。PCより電源を付けっぱなしにする心理的な障壁が低いし、立ち上がりも早い。その点を活かしたサービスと製品が出てきてほしい。

2012年2月1日水曜日

使わなくなったアプリたち

スマホを”完璧に使いこなしている”人はわずか8.3%
-- MMD 研究所が『スマートフォン白書2012』を公開
(japan.internet.com)
http://japan.internet.com/allnet/20120131/3.html

自分としては、相当に違和感を感じた記事だった。調査結果にではない。「スマートフォンを使いこなしているか」という設問にである。

スマートフォンを使いこなすことは、果たして可能なんだろうか。

スマートフォンの機能は、端末単体では測れない。ネット上のサービスと連携してこそのスマートフォンだ。つまり、製造に関わった当事者の思惑を既に越えたところで、その機能は、ネットの向こう側で現在も拡張し続けていて、これからも拡張し続ける。端末が最新機種かどうかは関係なくだ。

そして、機能が確定していないこの製品を、インターネットそのものをどうして使いこなすことができよう。いや、むしろ使いこなしたという達成感は今手元にあるこの小さな機械の、ガラスの向こう側に広がっている世界への、さらなる伸張の可能性を阻むものだ。「自分はスマートフォンを使いこなせていない」と思っていた人たちの感覚はおそらく正しい。しかし、私はそのような発想からの脱却をこそ勧めたい。

私は、そしておそらくは他の人も、スマートフォンを使いこなすことなどできないし、その必要もない。ただ使えば良い。音声通話とメールだけで用が済む人はそうすればいいし、それで足りない人は自分が望むアプリやサービスを探せばいい。無ければ自分で作ることさえできるのだ。


自分の場合はこうだ。ネットの情報サイトを巡って、面白そうなアプリがあれば入れてみる。期待に添わなければ捨てる。今使っているものより良いものがあれば乗り換える。その繰り返しだ。そんな時間と手間はかけられない?それはそれでいい。その人にとっての優先課題ではなかった。ただそれだけのことだ。


使わなくなったアプリといっても、機能に不満があるというわけでは必ずしもなく、たまたま自分の都合に合わなかっただけのことも多い。また、あるいは最初は合っていたのだが、その後自分の状況が変わってしまったということもある。

だから、もしかしたら、他の人には有益かもしれない。そのようなアプリを挙げていく。

TaskPort

http://taskport.subakolab.com/

日々の仕事の見積もりと計測。テンミニッツがやろうとしていることに近いか。タスク管理に加えて、作業時間の見積もりのために実績データもキッチリとりたい、という人のためのもの。ルーチン作業を登録できるのは便利だった。また、タイマーが内蔵されていて、終了予定時刻の通知とかもしてくれる。

FREE版を使っていたが3週間くらいでやめた。やめた理由は、タイマーでの計測をやり損ねた時のデータ修正作業が手間だったこと。実績データの出力形式が固定で分析しづらそうだったこと。計測にこだわらずに、その日の予定を作るだけで十分だという考えだったら使い続けていたかも。

Daily Deeds

http://itunes.apple.com/jp/app/daily-deeds/id358401617

日々の習慣の実行を記録していく。ちゃんと実行して、その結果チェックが埋まっていくと、おおおってなる。

登録できる習慣のペースが「毎日」なので、週一くらいと思っているものには空白が並んでしまう。気分的に盛り上がらなかった。

timenote

http://itunes.apple.com/jp/app/timenote/id439176506

行動記録のアプリ。ビジュアル的に見栄えもいいが、入力が圧倒的に簡単で操作に戸惑うことがない。

睡眠時間が足りてるかどうか、食事時間が一定しているか等の行動記録をマメに取りたかった時に使っていた。会社と自宅を往復する毎日だと、毎日同じ内容が並ぶのでありがたみは薄い。勉強時間(あるいは遊び時間)を決まっただけ確保したい、みたいな明確な目標ができたら復活するかも。

2012年1月29日日曜日

今期これを観る 2012冬

モーレツ宇宙海賊

安心して見れる。あまりにも安心しすぎていて、内容をあまり覚えていない。


輪廻のラグランジェ

ジャージがカワイイと思える間は見続けるかなぁ。


男子高校生の日常

面白い。1回見て面白ければOK的な作品なのに、キッチリ作り込まれていて逆に惜しい。


パパのいうことを聞きなさい!

もっと先輩を出してください。他はどうでもいいです。


あの夏で待ってる

ヒロインがいい。内容は覚えてない。


ダンボール戦機W

印象薄い。地味め。


探偵オペラ ミルキィホームズ 第2幕

う~ん、あまり面白いと思えないなぁ。


キルミーベイベー

今期はこれが一番かな。op,edも。田村睦心さんの少女役って意外だったし、見るの最初だけど、このキャラにはあってる。


戦姫絶唱シンフォギア

よく分らない。ノリが良ければいいのかな。


エリアの騎士

原作コミックは割と好き。まだまだこれから。



大風呂敷広げる一発狙い的な作品から、小さな、たいしてドラマチックでもないエピソードを淡々と書いてポイントを稼いでいく作品まで色々揃ってるけど、今期は後者に軍配があがった感じ。 ただ、やっぱり『ガンダムAGE』と『べるぜバブ』のほうが楽しみなんだなぁ。

2012年1月23日月曜日

ガンダムAGEのどこが面白いか

「アレ見て『子供だまし』って言う奴、子供だった頃の自分を思い出せよ」

大人の友人にはそのように言うが、現役の子供にはぜひ見て欲しい番組だ。なにしろ私自身、一週間で一番楽しみにしている。

今の世の中の、グダグダさが色濃くリアルに反映されていると言っていい。

  • 正体不明の敵が正体不明のまま何年も放置されていたりとか。
  • 敵ボスが「この陰謀のことをマスゴミは一切報道していない(キリッ」と言い出したりとか。
  • 簡単にバレるような隠蔽工作と、それを検証することなく受け入れてしまう人々とか。

テレビやネットでよく見る光景が作品の中できちんと再現されていることが分るだろう。

震災直後の助け合おうムードが一段落し、汚染物質の押し付け合いみたいな状況があらわになった時に皆が感じたであろう、「あぁ、自分の知っている日本に帰ってきた」的な安心感がこの番組にはある。

『週刊こどもニュース』は終わってしまった。でも『深読み』はちょっと……というそこの君!日本政治のニュース解説、あのガッカリ感をこの番組では存分に味わえるぞ。


年齢では作り手側に近いファンとしては、この番組を見ている子どもたちには、例えば下記のようなことを読み取ってもらいたい。

  • 作品はそれを作ること自体が難しい。大手でも経験豊かでも、よい作品が自動的に出てくるわけではない。
  • 大人の言うことを真に受けてはいけない。大人は子供を騙すのではない。自身のための嘘に君らを巻き込もうとしているのだ。
  • 車好きが作った車は、車好きでない人にとっては意味不明なものになりかねない。ジョブスがパソコン嫌いで良かった。

ロボットがカッコイイ、カッコ悪いとか、兵器としてアリなの?とかは表層に過ぎない。

そういうものを生み出し、改善もできない大人と、その世界が今も描かれ続けている。それを見て欲しい。