2017年8月13日日曜日

野生の王国

子供に対し、大人への礼儀をしつけるのは子供自身の安全のためだという説がある。
社会には子供を傷つける可能性があるものがたくさんあるが、真っ先に出くわす可能性が高いものが人間の大人である。
故に彼らからの距離の取り方を叩き込んでおく必要がある、というものだ。


山中を車で走って「宮城蔵王キツネ村」へ。霧が立ちこめ、まさにキツネに化かされる10秒前という感じだ。
http://zao-fox-village.com/
この村の住人は100匹を超えるキツネたちとウサギらしい。
ニンゲンが村に入るに当たっては、入村料の他にいくつかの注意点があり、入り口で説明を受ける必要がある。
曰く、キツネに触ってはいけない。キツネに背後を見せてはいけない。近づいてきたキツネを片手であしらってはいけない……。
「噛まれるととても痛い」という共通の結論に至る幾つもの禁止事項が並べられ、子連れの親が誓約書にサインさせられるあたりで、察しの良い子供が怯え始める。

この村の住人は100匹を超えるキツネたちとウサギらしい。
来村者を出迎えるゴリラ……に化けているキツネ


ヤギに化けたキツネ


ウマに化けたキツネ

カラスに化けたキツネ


メカメカしいキツネ


この中に1匹だけ、ホンモノのウサギがいる


キツネ村は野生の王国。そこにいるのは家畜ではなく、野生の獣である。
ましてやキツネはお稲荷様の御使い。無礼な態度をとる者、隙を見せる者には容赦ない。


一方、キツネにとっては我が家の庭でしかないので、彼ら自身はダラけ放題である。うっかり踏んでしまわないように。