2019年3月17日日曜日

すみだ水族館

本物の夜空よりプラネタリウム。動物は別に好きでもないけど水族館。
私は本物の自然より、それらのミニチュアが好きだ。

東京スカイツリーの麓にある水族館。立地が立地だけに避けていた。混雑してそうだもの。
ただ、電車一本で行ける場所にある、という誘惑に耐えきれず足を運ぶことにした。
京急線沿いは、水族館が多くて嬉しい。

入口。オリックス資本だったの、今知った。

入る前に周辺を回る。ウィッカーマンとおぼしきオブジェを発見。火にくべられるのは果たして魚か人か。

上面が解放された、見通しのいい大きな水槽に、説明抜きで水・植物・魚。展示物の説明はそこそこに、まずは魚を、水草を見よ、との仰せ。
入ってすぐにある展示で、その水族館のコンセプトを示そうっての。最近建てられた水族館に多いパターンのような気がする。実際、この水族館、ビルの中の限られた容積の中に、大きな水槽を大胆に配置している。こう見せたい、これを見せたいという明確なビジョンが感じられる、イマドキの水族館だ。

魚以上の存在感を示す、緑、緑、緑……。実はこれらの水槽、水草を展示するためのものだ。最近の水族館、魚に負けないくらい植物の展示が充実してて面白い。

クラゲの展示。整然と並べられた小さめの水槽に、様々な種類のクラゲが展示されており、カップルやファミリーがその美しさを讃えていた。
そうか、君らはこれを美しいと見るか。私にとってのクラゲのイメージはこうだ。(参考画像はしながわ水族館のもの)

東京大水槽。2階ぶち抜きの巨大水槽なのだが、写真では大きさが分かりづらいと思う。そもそもフレームに収まらなかったのだ。動画の中の子供の影との対比でなんとか。

ただ大きいだけの水槽ではなく、裏には小さめの魚が身を隠すスペースが設けられている。で、当然、その姿を覗くための小窓も。

縦に大きな東京大水槽と対照的に、とにかく広いペンギン水槽。

そしてそれを取り巻く人間たち。


何しろカップルとファミリーでにぎやかなオサレスポットである。展示物であるサンゴもインスタグラムにアップロードしてくださいと言わんばかりのカラーリング。
水族館のアイドル、チンアナゴもバッチリだ。

ペンギン恋愛相談コーナー。

引き合いに出されるだけあって、ペンギンの恋愛っていうと、かなりガチな印象がある。(参考画像はしながわ水族館のもの。「禁断のカップル」とは)

ペンギンの水槽の傍らにあるオットセイ水槽。互いに行き来はできないようだ。

イソギンチャクとクマノミの水槽を上から覗く。珍しい趣向ではないはずだが、この組み合わせで見るのは初めてだ。

今回の水族館メシ。隅田川ブルーイングのエールとおつまみのセット。

全体的には、デートコース想定の展示がなされている中、飼育スタッフの個人的な愛情を前面に押し立てた企画があって、異彩を放っている。というか、これは隔離されているのでは。

その趣味が外界に露出した部分。これに自分以外の客がチャレンジするところを見かけていない。

クラゲと桜をモチーフにした展示。水槽の背面に桜の映像が投影されるだけでなく、床にも一面桜の花びらが。で、この花びら、人の動きに合わせて風に舞う。

屋内の限られた容積を明確な意図の元に切り取った、一つ一つの展示物のレベルが高い。カフェありショップあり、訪れる人のニーズをあらかた掬って見せている。そんな、すみだ水族館。
年間パスポートも、入館2回分とお得感がある。しかも入館後に当日券との差額分だけ(つまり入館料1回分)で購入できるとあって、申込者も多く見かけた。
万人におすすめ。皆の者、こぞって行くが良いぞ。

一方、「おすすめはしないけど、こっちに来いよ」と言いたくなるのが、こちらのしながわ水族館。

今や、こういうネタやハジけた企画は、四半期ごとにゴーイング・コンサーンな民間より、少々ハズしてもイチイチ存立の是非を問われにくい公共のほうが通しやすいのかもしれない。(しながわ水族館は区立。管理を民間委託)
同じ生き物の展示でも、いろいろなアプローチが、水族館それぞれにあって、あちこち見てまわると楽しめるね、という話。



2019年3月14日木曜日

足立区生物園

普段足を伸ばす水族館とはちょっと毛色の違う施設。

東武スカイツリーライン・竹ノ塚駅から西に行った、元渕江公園の中にある。

正面入口。「生物園」直球ド真ん中。

館内に入って真っ正面。ひときわ目をひく大水槽。足立区沿岸の海底を模した……とかでなく、泳いでいるのは金魚。足立区は金魚の飼育が盛んだったらしい。

館内の展示は、無脊椎動物、魚類、両生類から、は虫類に哺乳類と多岐に渡る。
は虫類代表の一匹は、一部コンピュータ技術者から信仰されている神の使い、ニシキヘビ(Python)。

動物たちの一部は……時間帯に寄るのかもしれないが、意外に機敏に動く。
多追えば、自分のイメージの4倍速くらいで移動するゾウガメ。


オオグソクムシの曲芸。


カブトガニ。あちこちで展示されてるけど、腹側を見せてくれる活発なのは初めて見た。


この「生物園」の、メインコンテンツたる大温室。外から見えるガラス張りの大部屋だ。熱帯風の室温と植物で一面満たされた室内に、放し飼いされている多数の蝶・蝶・蝶!



田舎県田舎町の生まれ育ちなんで、今さら、蝶なんて珍しくもなんともないはずなのだが、いざ、観察の対象として示されてみると、グッと来るものがある。何しろ展示物は蝶界のサラブレット、エリート中のエリート。それこそ蝶よ花よと育てられてきた奴らだ。
羽ばたきと滑空を繰り返しながら、地球の重力を無視し続けるその姿。


屋外には宇宙が広がっている。その証拠の宇宙ザクラ。



加えて、オーストラリアとも地続きであるようだ。カンガルー等いろいろいたけど、とりあえず鳥。


宇宙ザクラが外に展示されている一方、館内の秘密の場所には、宇宙メダカが。宇宙メダカは郡山でも見かけたような。


区立の施設だ。地元足立区に棲息している生物の展示コーナーもしっかりある。



これだけ、見るところがあって、入館料はたったの\300。
大きな施設ではないので、中にレストランはない。
が、小規模ながらもミュージアムショップがあり、オリジナルのグッズなども売られている。地元の店による名入りの菓子類だ。その辺りは、さすが区の施設って感じがする。
何種類かあったが、「生物園」の名入りのせんべいと、生物園の生き物の缶バッジを買った。