2024年5月12日日曜日

東武動物公園ふたたび

東武動物公園駅には半年前に行ったけど、肝心の動物園に行ってから結構経ったな、そろそろ……と思っていた。なにしろ各施設リニューアルの話などもぼちぼち聞こえてくる。

駅から動物園行きのバスから、姫宮落川を撮る。この川は、公園内の大池のもととなった笠原沼に農業用水を流し込んでいたり、流れ出していたりしていた複数の川を統合したものだとか。(他方、パークラインから見える川は、笠原沼からの排水、笠原沼落のようだ)
関宿に行った時、古地図で「東武動物公園あたりは…沼がいっぱい」とやったこともあり、無視しては通れない。

姫宮落川は園の外周に沿って、あるいは園内を流れているので、園内バスからその流れを追うことができる。そんな人あまりいないだろうけど。

動物園に来て最初にこちらに、というのも変な話だろうが、『わんこハウス』へ。特に絶滅の危険に瀕していないワンコたちと触れ合う施設である。猫派の自分が、併設の『にゃんこハウス』ではなく、こちらに来たのはネコアレルギーがあるからだ。あと、子供時代、とても犬が苦手だったことによる。初対面のワンコたちに囲まれてストレスを感じるかどうか、試してみたくなったのだ。
行ってみたら、ワンコたちは「誰だ、テメェ」と誰何するでもなく、無関心かどうかはともかく、不干渉であった。おやつを買うまでは。

人間が持っているおやつ、あるいはその気配を感じて、元気に走り回るワンコたち。中には障害を負った個体や、年寄りもいると書いてある。ちょっと観察してみると、元気にヨロヨロしているものも確かにいる。なかなかまっすぐ走らない彼らが、むしろ時間の進むペースを緩めているように感じる。
ありがとう、ワンコたち。ここにはまた来たい。

かつて、野生の水鳥たちが訪れていた池は埋め立てられ、インドゾウがいた。あちこちの動物園で見ることができ、個体差はあるものの…灰色のアフリカゾウと対照的なその色彩はお国柄によるものだろうか。

この動物園に来て、一番見たいもの。ヘビクイワシさんだ。相変わらずお美しい。「お美しい」という声がしたので、うっかり口に出してしまったかと思ったら、他の客だった。ヘビクイワシには「もっときれいに撮れるのに」と欲を刺激され、ついつい写真枚数多くなりがち。しかも結構動き回る。他の客の迷惑を考えながら撮りたい。

動物慰霊碑は一般客の立ち入り禁止。盗掘被害に遭ったのだろうか。確かに最近は献花お断りの園も多い。

最近リニューアルされたサル山、その名も「あかげ365」。動物園ではお馴染みとなった消防ホース、丸いプラスチック製のブイ、転落防止用っぽい鎖など。山の麓まで降りてガラス越しにサルを観察&エサやりできる場所まである。

しかし、なんと言っても目玉はこれだろう。単装型乾式食糧投擲器(single type dry food thrower)、通称おやつマシンだ。
装填手がガチャから300円で供給されるモナカを割り、中の食糧を装填。砲手がレバーを押し下げると、サル山に向かって食糧が投擲される。
欠点は、食糧を投擲する方向や仰角を変更できないところで、観測射撃からの効力射みたいな砲兵ごっこが一切できない。
力の弱い子供たちの為に開発されたものと思うが、彼らもサルにエサを与えるという目的より、まずは自分の力を試したいようで、あまり使われていなかった。

こちらもリニューアルされた施設、「ほたリウム」。暗い室内で水槽内のホタルの光を眺める、という根本のコンセプトはそのまま。
座席が扇形に配置され、水槽内のホタルの数が少なめでも十分に観察できるようになった。
暗さ明るさに目を慣らすための時間が必要だったのは弱点だったが、新しい導入映像と、出口に(ホタル以外の)水辺の生き物の水槽が配置され、楽しい時間になるよう工夫されていた。
ただ、やはり暗い空間が必須というのが負担になるのは避けられず。私が観覧した回も、漆黒の闇、暗黒の力に抗しきれなかった赤ん坊が泣き出してしまい、核心のホタルルームに入るのを断念して親共々引き返してしまっていた。
買ってきたホタルを野外に放して…とやるより、よほど環境負荷が小さいと思われるこの施設。たぶん、次に来た時も見る。何しろ一年中通して営業するのだ。

大ネコ類を集めたキャットワールド。ちょうど、ライオンのエサやりの時間らしく、鶏肉を丸々1匹分与えられたライオンたちが、それにかぶりつくのを皆が熱心に見ている。
その傍ら、檻の片隅でジャガーが餌をもらっていた。ジャガーのエサやり体験なんてあったっけ?そっちの園路にはどうやって入ればいいの?と思ったら、別の客が点滴を取り出してジャガーに打っている。檻の向こうは園路じゃなくバックヤードで、そちらにいたのも客じゃなくて飼育員や獣医師だった。
そのジャガー、リンドさんも嫌がるそぶりも見せず、ガン見している私を気にする風でもなく、平然と点滴を受け入れつつエサにパクついている。
ハズバンダリー・トレーニング!テレビで見た奴だ!(主にNHK Eテレ)
もちろん痛くない注射みたいな技術もあってのことだろうが、あまりにスムーズに処置が進むので感心して見入ってしまった。

ゴキの展示は生体数減らしていたような気もしたが、別のところでパワーアップしていた。
「前から怪しいと思っていたんだ、あの界隈」と、かはくの昆虫展のチラシ見て、改めて思ったのに加えてのこれ。(特別展では、絶対、ゴキで何かのネタを仕込んでくるだろうと予想している。生物としても人との関わりもトピック多そうだし)

獣たちの集う動物園に、負けじと暴力の匂いをまとった輩の姿が。建物一棟まるまるコラボショップになってた。せっかくだから何か買うか。→紅茶に。

他にもいろいろ。ペンギンのプライベートを覗き込んでみたり、卒業証書ケースを見てみたり、背中のコブが邪魔でラクダが見えなかったり、手前のキツネに夢中で奥のもう一匹を見逃していたりした。

見れなかったものもあった。バードケージにガチョウ広場は鳥インフルエンザ対策でお休み、現役の転車台を持つパークレールも運休。許さんぞ!ところ天の助!

今回は園内バスが良かった。バックヤードを通るので、普通に歩いてても見えない部分を垣間見ることができる。今まで、アトラクション系はスルーしてきたけど、次回は空輸便スカイフィッシュからの眺めも確認してみたい。せっかくのモノレールでもあるし。

反省点は、まず現金の確保。募金やガチャ、エサなどはまだ電子決済が効かないし、園内にはATMがない。使い過ぎ対策にはいいが、足りないとちょっと惨めな思いをすることにもなる。
今回はそちらに回さなかったけど、各動物エリアにあるグッズのガチャは舞台でのおひねりに相当するものがあると思われ、実際の使途はともかく、推し動物への投票は行っておきたかった。
あと、カバのまんぷく君や、ヒクイドリのナミヘイ氏を見忘れていたことに気づく。紙の園内マップは有料になったけど、買っておけば良かった。自分も相手も生き物、次が必ずある保障は無いのだ。

2024年5月6日月曜日

石神井川 (3)

前回回った、石神井公園からスタート。

売店のビールで昼ご飯を済ませた後、前回とは逆回り(反時計回り)に石神井池、三宝寺池の周りを半周する。

大きなレンズを構えたバードウォッチャーが、ベストショットを狙うのを横目で見ながら、iPhoneで、たまたまそこにいる鳥を拾っていく。

宇賀神社 穴弁天、厳島神社、水神社と(今回は)キッチリ回る。楽しい休日をありがとうございます。

前回スルーした石神井城趾も。

隣接の、練馬区立ふるさと文化館へ。としまえんの名残が展示されている。GW企画らしい、トリックアート展は満員で入場制限かかっていた。連休、旅行か家かの間に、こういうイベントが近場であると選択肢が広がっていいね。

郷土博物館に相当する常設展示コーナーには、練馬大根が。「練馬大根にまつわるはなし」!知ってる!『練馬大根ブラザーズ』だ。私も好きだった。松崎しげると握手しに行った想い出がよみがえる。

さて、石神井川。

農協の敷地の一角にある「甘藍の碑」。練馬区の最近の特産品はダイコンからキャベツに移っているらしい。

セキレイがいたので、撮ってみたのだが、コンクリートの色に紛れ込んでしまった。これが都市迷彩。

小金井周辺と打って変わり、練馬区内は遊歩道などが整備されている区間も長く、川歩きしている実感を得やすい。

基本、コンクリートの護岸なので、水辺に入ることはできないのだが、川との距離の近さを感じる。

珍しい、木製の橋があった(平成みあい橋)。ところどころ金属で補強してあったり、プラスチックで補修してある。架け替える際も木造だったらと思うが、メンテナンスの費用との見合いだろうなあ。

さしたる障害もなく、練馬城趾公園に到着。「としまえん」の跡地だ。奥に見える黄色いのがワーナーブラザース・スタジオツアー東京。

跡地の南側半分は整地中。立ち入り禁止の掲示には、各種の動物が描かれており、新しい動物園の誕生を予感させる。

敷地の一角なのか、隣接しているのか、「豊島園 庭の湯」というスーパー銭湯的な施設があったので立ち寄った。GW料金3000円だったが、タオル・検診着(みたいな館内用の衣服)などの一式込みだったので、割高感はあまり感じず。無茶苦茶混んでるかもと思ったが、近隣の集客施設(ワーナー)と客層が違うのか、それほどの人出でもなかった。

練馬区を西から東に移動して終わってしまった。本格的な夏が来る前に、一区切りつけておきたいが。