2020年7月29日水曜日

コロナさえなければ

もっと、スタートダッシュをトバしていけたんだろうなぁ。
川崎駅前に開館したばかりの水族館、カワスイ(川崎水族館)である。

水族館である。

水族館である。

多摩川からアジア、アフリカ、アメリカ大陸……と世界中のナマズが展示されている。

駅前商業施設のフロアでありながら、狭さは感じられない。(平日のお昼だからか)

コロナ禍の中で、よほどの決意と覚悟のもとで開館したのであろうと思われた。
一方で、当初の想定になかったであろう災害のために、空振り、あるいは裏目に出ている施策もあるようだ。

冒頭の写真は、併設のカフェの一部で、猫と遊べる予定だったエリア。現在は閉鎖中で、ネコの店員達は無聊をかこつ……こともなく、自由を謳歌している。

この手の施設には珍しく館内の多くの場所が飲食可能で、食べ歩き用のソフトドリンクやスナックが売られている。ただし、同時にマスクの着用も呼びかけられており、手を伸ばす客は少なかった。

水族館・動物園にはつきものの、展示生物の解説。そういう情報を必要としない客にとっては邪魔ということなのだろう。Webの解説ページにリンクするQRコードに置き換えられている。展示生物の変更もやりやすくなるだろう。いい施策だ。ただし、生物の名前を確認するためだけに、一人一人の客がスマホを構えて1カ所にしかないQRコードを撮影する必要がある。これは、他人との接触が嫌われる昨今ではかなり辛いはずだ。

人一人分くらいの幅の小さい水槽がたくさん並んでいて、客によっては全く動かず、しびれを切らした他の客があきらめて素通りしていく場面も多く見られた。(シャッター音が連続で数分続いてたりもしたので、スナップ写真とかじゃなく、「推し」を撮りにきたガチ勢なのだろうと想像する)

大水槽を作らず、小さい水槽をたくさん用意して、展示生物種を増やすというのは既存の商業ビルの中であることを考えると、極めてまっとうな考えのように思われる。ただし、前述のQRコードがうまく機能していないので、ナマズとアロワナばかりの水族館という印象が最後に残った。いや、それぞれ生物種も棲息地も違うんだろうけどさ。
(例えば、やけに暗い水槽の中にいた、身体の長い魚。彼(または彼女)がデンキウナギであることにノーヒントで気づける客がどれほどいるだろうか)

とはいえ、色とりどりの熱帯魚を集めて「きれいでしょ」という、それだけの場所ではなかったので、十分満足だ。
植栽の多さもいい。もちろん、相模原には稲作してる水族館があるし、板橋区には植物メインで魚がサブの“ねったい館”みたいな場所、軽く迷子になれそうな緑地が傍らにある“葛西臨海水族園”もある。その中で「植物も見どころだから」と言い張るのは難しいと思える。ただ、立地や安全面を考えると割と限界に近いのではないか。

今回(もちろん初めて)見て回って、イケてないなと思ったのは、昨今の状況と水族館のコンセプトの相性の悪さが解消し切れてないこととか、施設にまだ慣れていなそうなスタッフのオペレーションとかだ。
とはいえ、次に来たときには、軽く改善されていそうな気もする。


北にはアクアパーク品川、しながわ水族館。南にはヨコハマおもしろ水族館。さらに遠方にはすみだ水族館、京急油壺マリンパーク。強豪というか、キャラの濃い水族館が南北方向に並んでいる。ぜひとも川崎市民のために頑張って欲しい。そして、そのおこぼれを大田区民の私にもください。
(なお、大田区には乾燥した海藻を専門に、かつストイックに展示している、海苔のふるさと館があります)

2020年7月18日土曜日

しながわ水族館

半年ぶりくらいで、しながわ水族館に行ってみた。

自分の感覚としては、もう少し頻繁に来ていたつもりだったのだけど。コロナ禍のもとで、2,3ヶ月記憶が飛んでいるようだ。
近隣に新しい水族館ができて最初の週末であること、雨で皆が公園に行こうという雰囲気でないことを期待し、三密回避をもくろんだ。

入ってすぐ、東京湾を模した水槽の片隅に置かれたアマビエ様。(昨今の状況で、様をつけずにその名をお呼びすることができようか?)

皆が触ること前提の物は取り外されていた。中央には展示生物に関するノート、左上には潮の満ち引きを再現する仕掛けの起動スイッチがあったのだが。

単にそれっぽいものを取り外してお終いという横着さは全くなく、普段はみかけないほど多数のスタッフが、絶えず館内を巡回しては水槽などを清掃していく。人出が平日並みだったこともあり、「かろうじて、まだ客の数が多い」くらいだ。

休業期間になってしまった時期に予定されていた企画のなごり。
本当は、しながわ水族館に「沼津」がやってくる予定だったのだ。代わりに、メインを張る予定だった絵描きさんの絵が「ぬり絵」として配布され、応募作品が展示されていた。

記念水槽も設けられていた。展示されているのが深海生物だからか、水槽の中は暗め。

いつもは三密の代名詞だった、トンネル水槽も本日は人間がまばら。思わず3周してしまった。換気のために、普段開けられない扉が開いていて、アクセスが良くなっていたのだ。(人の流れを整理するために、普段は閉じられている)
で、そのトンネルの目前のスペースで展示されていた、サメの卵と稚魚。それでもサメか!と怒りたくなるほどの小ささ。

品川区は龍馬推し。(で、大田区は勝海舟)……という縁があってか、高知県に新しく開館するという「足摺海洋館」のご紹介コーナー。


アザラシ館の上から、しながわ区民公園の人工湖「勝浦の海」を。何年もかけてきた再整備も、だいぶ進んできたようだ。

来る度に気になる、ペンギン情報。前回撮った2019/12月からの変化は確認できず。新しい家族も増えたし、もうそろそろ変化が起こるはずだ。

熱帯雨林コーナー。中央に真っ黒なコウモリが吊り下げられていることが分かるだろうか。私は今日初めて彼の存在に気付いた。

カワテブクロの水槽で、なぜか異常発生していたタツノオトシゴ。

地下の「イルカの窓」から、イルカ・アシカスタジアムの水槽を。前回来た、2019年12月には、まだイルカの赤ちゃんが生まれたばかりで(母親を刺激しないよう)人間が掃除を控えていたため、水が濁っていた。今では、こんなにきれいな水に。
イルカショーは中止しており、彼らに喝采を送る人間共は姿を見せないが、彼らはどこ吹く風。……という風にも見える。(すみだ水族館のチンアナゴ企画の例もあるから、まったく影響がないとも断言できず。)

距離的な近さもあいまって、区民じゃないのに申し訳ないが、とにかく落ち着く場所だ。休みの度にというわけにもいかないが、もう少し頻度を上げたい。
あ、そうそう。ショップの商品が、もう少し実用品に寄って、リピ買いできるものが増えるとうれしい。

2020年7月12日日曜日

新型コロナの影響で

新型コロナの影響で、県境を越えた移動を控える感じになっている。まぁ、大田区から川崎市くらいは許してよって話もあるけど。(JRで1駅)

休業していた施設も、様子見しつつ開き始めてきた。遠方はともかく、都内の施設には行ってみよう。近場なら「激混みしていたので、やっぱ入るのやめ」としてもダメージ少ないだろうという思いがある。

初回は、井の頭自然文化園。分園にあたる「水生物館」が目当てだ。こんな建物。

入口しか写真撮らなかったな。記事書き始めてから気付いた。建物の外周沿いに順路があり、内側の「島」に大中小の水槽が並んでいる構造。大型商業施設に入っている、テナント型の水族館より小さいくらい。独立した施設の水族館としては、ほぼ最小構成に近いのでは無いだろうか。
とは言え、主な展示が井の頭池の今昔と、河川の水棲生物であり、イルカやサメみたいな大型の生き物は不要なので、十分とも言える。タッチ水槽だってある(今はお触り禁止)。

水生物館を観た後、ついでに動物園に。

すぐ隣に、鳥類の展示がある。だが、なぜかカモ類ばかりで、だまされているような気分になる。

カモじゃない鳥がいたと思えば、サギときた。いよいよ怪しい。

あ、ここは来た覚えがある。リアルで井の頭公園に来るのは初めてなのに、来た覚えがある。『真・女神転生』で来たことがある。実に30年弱を経ての聖地巡礼である。

動物の檻で、野良猫が堂々と昼寝をしている。通報すべきだろうか。

『リスの小径』にて。リスに悪さしようという不届き者がいないのと、潤沢にエサを与えられているためか、距離を保ちつつも、極端な警戒はしない感じがある。(餌やり禁止)
以前、訪れた町田リス園と、つい比較してしまう。あっちは、どちらかというと、餌を持った人間にリスが襲いかかってくる感じだった。

動物たちの慰霊碑。つい、こういう場所を探してしまう。

園内のカラス。お前、展示生物じゃ無いよな。

動物園に行ったのに、まともな動物の写真が1枚も無かった。

遠方の施設に足を伸ばすのも楽しいし、行きたい施設もたくさんあるが、新型コロナの影響で、今は東京都民は歓迎される状況でもない感じ。なので、GoToキャンペーンは地方在住の皆様に任せつつ、自分は都内・首都圏の施設を回っていきたい。

新型コロナの影響で。せっかくだから。