2022年10月30日日曜日

鶴見線に乗る(乗らない)

暑さもやわらいできて、屋外の活動に抵抗がなくなったところで懸案だった鶴見線に挑戦する。


JR鶴見駅。年に1度、理研の一般公開日くらいしか来ないが、ここしばらくはそれもお休みして疎遠になっていた場所である。

鶴見線乗り場。どこがどうというわけでもないが、昨今の駅には珍しい、一見さんお断り的な不親切さを感じる。

浜川崎まで乗ってみる。圧倒的なホームの狭さ。点字ブロックの内側の方が面積が狭い。ちなみに、鶴見駅は開業150年になるらしい。日本の鉄道そのものとほぼ同じ時期にスタートしているということだ。

どこに繋がっているかわからない高架。の下に南武線のホームが覗く。
ホームが狭い無人駅なのに線路の数がやたら多いのは、貨物用の線路が多いからだ。ただし、今でも使っているものはあまりなさそう。
貨物列車を見かけなかったが、休日だからなのか、そもそも本数が少ないからかは不明。

あっという間に終点の扇町。ホームが狭いだけでなく、単線しかない。そして東北本線でももうちょっと多いよっていう時刻表。
それと、乗客が乗るための線路が1本しかない割に、線路の数がやたら多い。

駅の出口にたむろするネコ共(置きエサ禁止)。
周辺には民家はほとんど無い。というか、工場以外のものもあって驚いた。
そして鉄道の本数より、バスの本数が圧倒的に多い。
ここから歩いて、昭和駅へ。

昭和駅。ホームが狭い、だけでなく短い。
次の電車、何分後だろうと思って時刻表を探したら、ホーム内に掲示がない。
ネットで調べたら1時間後だった。

武蔵白石駅で降りて、徒歩で隣の安善駅へ。
鶴見線の駅、トイレがあったりなかったりするので、トイレが近い中年男性は留意せよ。
民家がない場所にはコンビニもないのだ。

安善駅から大川駅まで乗って……と思って時刻表見たら、朝夕しか稼働していない。歩いて20分かからないくらいの道程らしいので歩く。「乗り鉄」ならぬ「乗らない鉄」の爆誕である……というほど、鉄道に執着があるわけでもない。歩いた方が早いから歩く。


日本鋳造踏切。工場のための路線だからか、向かい側が工場の入口、という踏切が多い。そして、こういう踏切には工場の名前が付いている。
埋立地の周りには船着き場みたいなのがたくさんある。写真はそれらの中でひときわ場違いだった船。

大川駅。工場の従業員しか乗せないよ、という固い意志を感じる。
近くには、昔あった鶴見火力発電所の跡地もあったはずなのだが完全に失念していた。

海芝浦駅。ここは歩いては来れない場所だ(工場の敷地内)。
関係者でなくても出場できる出口が1つだけあって、隣接する海芝公園に出ることができる。この海芝公園も、海芝浦駅としか繋がってない。
ファミリーとか、カップルとか、いろいろな層の人が来ていた。

国道駅。国道沿いにある駅だから国道駅とか、全国に鉄道網が広がった今では考えられない命名だ。
駅を支える高架の下に商店(の残滓)が立ち並ぶ、独特の雰囲気。

うーん、だいぶ回ったかな。と、鶴見駅に向かう。徒歩で。


鶴見の駅ビルには屋上庭園。枯山水の中は立ち入り禁止のハズだが、子どものものらしい足跡が複数ついている。

その自然に調和があるか否かなどに頓着することなく、子供たちは無邪気な足を伸ばしていた。彼らはやがてこの水面にも船を浮かべ、土地を埋め立て、工場を建てるようになるのだろう。

2022年10月16日日曜日

行くぜ!八景島

誰にも聞こえない小声で言ったつもりだったが、考えることは皆同じなようで。
『ジョジョ』コラボ企画が進行していた。やってなければ怒られる類の政治案件だ。


行くぜ、八景島!

株式会社 横浜八景島は品川駅前、板橋区、羽村市といった都内から、遠くは宮城県、新潟県までその手を伸ばす謎の株式会社である。

数々の野望の起点となるのが、横浜市の公園である人工島、八景島。
八景島自体への上陸は無料なのだが、新型コロナ下ではシーパラのスタッフによる検疫が行われている。


島に入って、最初のアトラクションがストーンにしてオーシャンである。
前述したとおり、公園自体は無料で立ち入れる、横浜市民の憩いの場だ。それでも放送設備からは若干控えめに番組のOPやBGMが流れてくる。

土曜で、水族館内は混雑必至。なので、今回は「うみファーム」での魚釣り体験を最優先に考えていた。前回(初上陸)のときには利用しなかったので、混雑状況が分からないし、整理券が当日受付なので、段取りが組めない。整理券の受付開始までの時間を見測りながら他の施設を物色する。

今回のコラボ企画で一番、目に見えて奇妙になっていたのは「ドルフィン ファンタジー」だろう。

トンネル上の水槽のあちこちに、これでもかと透明ステッカーが貼られている。

イルカ以外を視界に入れたくないって人であれば、速攻で出ていくだろう。とはいえ、やりすぎるくらいやらないとコラボ企画として塩っぱくなってしまう。作品にもよるだろうが。
水槽上方は開放されていて、陽の光が差し込む。トンエル水槽に太陽光を入れると藻が繁殖しやすくて掃除が大変、みたいな話も聞くけど。

建物を高所から見下ろしてみた。屋上にひしめいているのは水のタンク。水槽の維持には大量の水が必要。

はいはい、コラボコラボ。

「うみファーム」の時間になるまで、近くをウロウロ。「うみファーム」に隣接する「シーボート」は現在休止中にもかかわらず、スタッフが活動中だった。そのうち再開するのかもしれない……し、たまたま定期点検みたいなタイミングだったのかもしれない。

2022年10月2日日曜日

東京臨海部広報展示室ミナトリエ

 『少女革命ウテナ』の楽曲みたいな名前の施設に行ってみた。(もう二十年以上前のアニメだ)


東京港の広報施設らしいのだが。……東京港ってどこにあるんだろう。
竹芝、日の出、芝浦……。ふ頭とか桟橋とかいう施設名はたくさん見かけるのだが。

展示室には江戸時代の港のジオラマや帆船模型。
……に加えて、東京港の歴史が図と写真と年表で示されている。

江戸時代の初期。溜池山王がホントに溜池だった頃。


WW2終戦直後。もう、竹芝、日の出、芝浦がある。
他方、東京港野鳥公園があるはずの大井ふ頭がない。


私が生まれた1970年代。夢の島がある。熱帯植物館はまだない。
また、葛西臨海公園(葛西臨海水族園)もない。


東日本大震災前。ほぼ現在の形だ。
次はどこを埋め立てようか。原発の立地はどこが良いかなぁ。夢が広がる。

ここまで見てくると、「東京港はどこ?」の問いに「今まで見てきたもの全部」という答えが浮かんでくる。釈迦と孫悟空みたいな話だ。


他の展示物も見てみよう。せっかくだから。


東京港に寄港した客船の数々。海の上に浮かべる船の屋上にわざわざプールを作る金持ちの道楽は未だに理解できない。だって周り海ですよ。そっちで泳げば良いでしょ。


VIP用の船。視察と称した各種レジャーに供される船のはず。


我々庶民向けそうな船もあった。海底に砂で作った杭を打つ作業船らしい。賽の河原感ある。


東京校周辺のいきもの。トビハゼの写真はなぜか日本野鳥の会が撮影。もしかして、飛ぶの?


企画展示のコーナーでは、港湾局が手がけている各種工事についてまとめられていた。
目を引いたのは深掘工事。なんと東京湾の埋め立ては、海底にゴミをただ積み上げるだけではなく、海底をさらに掘って容量を稼いでいるのだ。涙ぐましい努力と言えるが、逆にその労力をかけるだけの必要性と予算があるのだなぁ。


東京港全体の航空写真。……のはじっこに、しながわ水族館を探す。

港とお台場の風景が嫌いでなければ、ビルの20階にあるこの施設はよい展望台だ。据え付けの望遠鏡まである。

かつて観覧車だったモノ。絶賛解体中だ。


青海(≠青梅)コンテナふ頭?だったろうか。色とりどり……というほどでもないコンテナが整然と並んでいる。
これらの中にもきっと様々な密輸品が……そのうち、税関関連の広報施設にも行ってみようっと。

1時間程度の観覧時間を見込んでいたが、展示を行ったり来たりしているうちに2時間くらい経っていたような気がする。
無料の割に見どころ多かったし、スケジュールはわからないが企画展示もあるので、周辺に来る機会があればまた立ち寄りそうな気がする。




ミナトリエを出て、プロムナードを北上。

ミナトリエを出たところというか、ゆりかもめ テレコムセンター駅のすぐ北にある、「滝の広場」の噴水。実はこの噴水の内部、公衆トイレになっている。


上から見るとこう。全面水張りだ。下はトイレなのに。


まるで異母兄弟のような産総研と日本科学未来館の建物。
今日は素通りするだけ。


未来館に併設されているこの建物。外壁にかつてテナントだった飲食店をうかがわせる跡がある。この前来たときは、ミュージアムショップとして使われていたはず。


東京都下水道局のマンホールだが、「雨水」用だ。
23区内で埋立地でないところはたいてい(雨水・汚水)合流式なので、こういう場所にでも来ないと見ないものだ。


数々の大事件(レインボーブリッジ封鎖事件とか)の舞台になっていたというウワサの湾岸署。




船の科学館

前から行く機会を探りつつ、後回しにしていたら休館してしまった施設。
つい最近、実は別館で営業していると知った。


宗谷。何した船だったかなぁ。


特徴的な博物館・本館の建物。


別館には、『艦これ』で見た奴(旧海軍の艦船模型)がいっぱい。
阿武隈、多摩など、自分が見知った川の名を持つ艦船(巡洋艦)を探したあげく、「あの川とこの川が同格扱いか……」と考え込んだり。


先ほどの宗谷の来歴も判明。いずれこの船も記念艦・三笠みたいに地面に固定されたりするのだろうか。


江戸時代の帆船。さきほど行ってきたミナトリエにもあった。(違う船種だけど)


本館の設備を失ってしまったのでしょうがないという理解で良いのだろうか。「船の科学館」という名前の割に科学というか造船っぽい展示がなかった。
「鉄で出来た船が水に浮かぶよ!すごいね!」という驚きや、「洋上を進む船が受ける水の抵抗と対応策」みたいな船に興味がない人間にはどうでも良い議論を期待していたのだけど。

むしろSDGsとか、尖閣諸島とか、海洋資源については他の施設に譲って欲しかった。

でも、北朝鮮の不審船は実物を見てみたい気がする。横浜にあるみたいだし。