2021年11月17日水曜日

しな水30周年

お気に入りの水族館が10月に開館30周年を迎えたとのことで。水族館自体でもお祝いイベントをやっているが、自分個人としても、誰にも気付かれぬように、心の中だけでお祝いしたい。

しながわ水族館は、東京都品川区のほぼ南端に位置する。 イルカにサメにクラゲにペンギン、アシカやアザラシ。淡水魚に両生類には虫類と、およそ人間が水族館にいて欲しいと思う生き物がだいたい網羅されている。コンパクトながらも「ほぼ全部入り」に近い水族館である。


水族館である。

水族館である。

水族館……なのか?

しながわ水族館には、もう一つ好きなところがあって、子ネタを仕込むのに労を惜しまぬ雰囲気があるところだ。手作り感のその先の一歩を踏み抜く感じ。


30周年記念水槽として設けられた中には、その時期に大人気だったであろう生き物が。

そして、30周年記念を記念して、おそらく初の「音声ガイド」イベント。(イベント情報ページへのリンク)(その魚拓)
最近、水族館入りした新顔のカワウソ2匹が、水族館のあちこちを巡るというものだ。(梶さん、やっぱ人気あるなぁ)

水族館の中では、あまりSoftBankのデンパが届かなかったので、アプリのダウンロードに苦労した。気を取り直して出発だ。


…と顔を上げたところに、クモの巣が。前からいたっけかなぁ。割と驚かせに来る系水族館。

扉にさりげなく貼ってある地場産業のポスター。しながわ水族館は品川区民とともにある。

以前はペンギン関係相関図だった。正確さを保つのが困難なほど性が乱れてしまったのか。

ショーの合間の休憩時間、人生に疲れた感じのイルカ。

コバンザメなんて展示していたっけ?といぶかしんだ動画。周回して別の時間帯に見たら、今度は甲羅の上にくっついていた。いろいろな方向から見て回ったが、貼り付いていたのではなく、一緒の方向に泳いでいたようだ。逆にすごい。

この前来たときは、カバーを掛けられた下にガラ・ルファが泳いでいたタッチ水槽。復活を期して、牙を研ぐ彼らの姿を想像する。

記念撮影用のクラゲ水槽。私は独り身なので、そのまま撮影するが、背後に回って水槽越しに自分を撮ってもらうのが本来の使い方、なんだけど。(背面には顔を照らす用のライトもある。)知ってか知らずか、普通に真正面から水槽の写真撮ってお終いにして去ったカップル客がいた。

一瞬だけ視界に入っては去って行くアシカ。

音声ガイドの主役。カワウソのシュラとニコ。 この音声ガイド、無料で聞ける。……のだけど、それだけでなく、入館しなくても水族館の外で聞ける番外編がある。水族館のある区民公園の中にもスポットがあるのだ。聞くの忘れてた。

カエルのたまごゼリー。消費期限が近いとのことで安売りされていた。(こいつ、『大地のハンター展』でも、担当者を泣かせてなかったか……)

2021年11月16日火曜日

嵐の後で

大きな台風が来る度に水浸しになっていた、あの場所に。

町田に住んでいた頃には、電車の中から「昨日まで、公園だった場所」を見る度になんとも言えない気分になったものだった。新横浜公園だ。


横浜線に乗る。前回乗ったのは町田に「帰省」した2018年の秋だったはずだから、相当経っている。

小机駅。この駅で降りた記憶も無い。

駅から鶴見川がある北に向かって歩くと、新横浜公園の多目的遊水地。……の手前に。 鶴見川流域センターがあるので、こちらを先に。
「入場無料」「治水防災を学ぼう」「わくわく水族館」。いろいろ押してくる感じのアピール。期待が高まる。

エントランスにある、遊水地全体の模型。 事前の計算に基づいて、計画通りに水浸しになる場所。

来館者を迎えてくれるバク。バクは鶴見川流域のシンボルだ。

町田の土地は高い。(標高が)

床に航空写真が貼られている。私はこれ見るとテンションが上がる。

町田市民にはお馴染みの、薬師池公園そばの町田リス園。なんと、日本動物園水族館協会の加盟園館である。(過去の記事)

鶴見川のキャラクター、鶴見川八重ちゃん。 この絵柄のイラストは一点だけ描かれたものかもしれないが、デフォルメされた形で他のポスターにもさりげなく登場していて、活躍している感じがある。

わくわく水族館は、センター内の一角にある。 大小10~15個くらいの水槽が並び、上流から下流まで地域ごとに、あるいはテーマを持って、魚、魚、魚……。おお、「展示」されている。

町田市下水道部のGESUIDO通信?そんな面白いモノの存在に10年以上気付かないまま、町田で暮らしていたとか? と思ったが、No.7が2021年9月とあるので、私が町田を離れてしまってから発刊が始まったもののようだ。

さて、と。
センターを出て、道を渡ったところに、遊水地全体の見取り図。越流堤がある、西側(上流側)に行ってみる。

越流堤は進入禁止だった。危ないからね。境川の遊水地では、越流堤の上に橋をかけて上を通れるようにしてあったけど、鶴見川ではそうはしなかったようだ。

謎の建築物。大雨が降ったとき、取り残されることが確定している感じだが。
池への水を調整する建物だろうか。

遠くには、遊水地に溜めた水を鶴見川へ戻すための水門。

花壇(!)に野鳥、池にはカモ。都市部の中の、小さな(管理された)自然。
神奈川県の公園、ただ広いだけでなく、ちゃんと手間をかけて「見どころ」を作っているのがいい。台風来れば沈んじゃうけど。

2021年11月14日日曜日

小平市ふれあい下水道館

多摩湖に行ったついで、というか外出先に多摩湖を選んだ理由の1つでもあったのだが、前から気になっていた施設に寄る。
小平市ふれあい下水道館である。

お台場にある、虹の下水道館(だったはず)でパンフを入手して以来、ずっと気になっていた場所だ。
名前の通りなら、下水道にふれあう館だ。しかも東京都下水道局ではなく、小平市(人口約20万人)の施設だという。


多摩湖駅から若干南にある鷹の台駅が最寄り駅。
駅から館への経路に、玉川上水が流れているので、そこも見ておきたかった。

人生初の玉川上水!かと思ったが、そんなことは無かった。 井の頭自然文化園からの帰路、三鷹駅までの経路の傍を玉川上水が流れており、そちらが初だ。 草木が生い茂りすぎでは……と思ったが、既に刈り込みの作業に入っており、ここはたまたま作業待ちの場所だったようだ。

小平市ふれあい下水道館。さほど大きな施設ではない?しかし、地上に見えるのは氷山の一角にすぎない。

水道関連の施設って、水量を誇示する傾向があるよね。「水の科学館」の垂れ流し演出ほどのハッタリ感はないけど……。

自分以外にも来館者の出入りがポツポツあり、混雑こそしていなかったが、展示物を独占する感じにもならなかった。
根強い人気があるという前評判を聞いてたような気はしていたが。
下水道マニアが集う場所という理解でいたが、それだけでなく、近場に住んでいる人が暇つぶしに来る場所でもあるようだ。


展示室は地下にある。階段を貫く1本の柱。これ自体も展示物。地層標本である。 ここら辺は下水道というより、地下世界といった雰囲気。

下北沢辺りの小さい芝居小屋の舞台美術でありそうな、アングラ感あふれる展示物。大変な奴と同じ時代に生まれてしまった。

下水を処理した後の汚泥を原材料にした製品のあれこれ。一体どこで販売されているのか。

地下へ深く潜っていく。地層標本もだんだん標本ぽさを増してくる。 そして地下水の水位のさらに下へ……。

トイレに関するグッズ(個人の収集物!)を展示する特別展。 きっとあなたも知っているだろう、あの人の顔が印刷されたトイレットペーパー。

地下5階にある、メインの展示物「ふれあい体験コーナー」。 「気象条件により、体験できないこともある」のは、雨水が多い日は「大変なことになる」からだ。

酸素、メタンガス等も計測され、来館者の安全も確保。このものものしさは水密扉だろうか。

ホンモノの下水道につながっている様子は、1階の模型を見ると分かりやすい。

匂いは、まぁ、納得感があるというか。同じ5階に展示されている、テレビ等の取材を受けたときに書かれたのであろう、芸能人のサイン色紙にあった「人間の匂い」というのが言い得ていると思った。


帰りがけに立ち寄った、小平中央公園の壁泉。
再びここに水が流れる日は来るのだろうか。