国立科学博物館 特別展「鳥」
「一生分の鳥、見れます」
…と、うたうだけあって、おびただしい量の鳥の死体(骨格標本・はく製)が並んでいる。「我孫子市 鳥の博物館」の常設展示より多いんじゃないか。
多いんだけど、この特別展のポイントは、その多くの鳥たちが最新の生物分類に従って整理されていること。
その系統分類のポイントを端的に表現した「多様性サークル」コーナーは、ほぼ撮影不可である。(動画が多用されているので)
ブログで扱えないのは苦しい。
そこから先の展示、第3章~第7章(各類、計44目)は、内容的には順不同。ここまで来ると観覧者も分散し、生きている野鳥ではあり得ない近さから鳥を見ることができる。
単純に展示物を並べるだけでなく、テーマやストーリーを重視するのが最近のトレンド。特に期間限定の特別展・企画展で観覧者に何かを訴えようとするなら、なおさら。ただ、ストーリーを「順路」という形で表現されると、どうしても滞留が発生する(展示の第1章~第2章)。混雑を避けて、平日に行ったにもかかわらず、なかなかの見づらさがあった。
あと、個人的には、あれだけたくさんの標本が集まっているのに、はしゃぐ子供もおらず、みんな真顔で見ていたのも気になった。もうちょっとテンション高くても…と思わずにいられない。
企画展「貝類展」
「Hello Kitty」展
サンリオ全般に軽い興味はあるものの、ハローキティに関してはそれほど…という自分。だが、東京国立博物館が特別展としてやる、というのは一生のうちに何度もあると思われず、「鳥のついでに猫も見るか。混雑してたら帰ろう」くらいのノリで。
さすがに平日だったので、さほど並ぶことなく入場券は買えた。一方、熱心なファンがグッズを求めてリピートしているようで、物販専用の整理券らしきものが他で配られていたようだ。
時代の要請(あるいは折々の流行廃り)に合わせて展開される様々なグッズたち。
それをもっとストレートに表現した展示もあったのだが、林原めぐみの声まで入った動画上映だったので、当然録画不可。
デザイン戦略のポイントをコーナー周辺のパネルから抜粋すると、「あなたをまっすぐ見つめる(ユーザーに寄り添うというメッセージ)」「口を描かない(自らの感情を表現せず、ユーザーの解釈に任せる)」「躊躇なくデザインを変える(世界観よりユーザーニーズ)」「リボンだけでも成立させる視認性」。
この辺詳しく解説されているなら図録買っても良かったかな。