2019年7月17日水曜日

聖地巡礼

行ってきましたよ。聖地巡礼。

『御先祖様万々歳!!』の聖地である、茨城県大洗町に行ってきたよ。


中古のレーザーディスク買って、全編通して観たのがもう二十年くらい前である。遅すぎた巡礼。

今回は、私にしては珍しく同行者がいる。一人はガルパンさん(大洗リピーター)。もう一人は釣り人である。二歩目にして空中分解しそうな三人組だ。

1日め


水戸駅で合流の後、クックファン水戸店に。戦車の形のトンカツが人気。……のようだが、スルーして一般人向けのオススメっぽい牛カツを。
店内のあちらこちらに、ガルパンのファンが持ち寄ったのであろうイラストや、出演者のものとわかるサイン色紙が飾られている。
うらやましい。きっと昔は『御先祖様万々歳!』の色紙で埋まっていたはず。見たかった。

大洗に到着して、まずは聖地のご本尊たる大洗海水浴場に向かう。何しろ広すぎて劇中の場所と一致する場所は分からないので、駐車した場所からほど近い砂浜に出る。

小さな子供みたいな鳥居が、波間に取り残されていた。親みたいな鳥居は飲食店と広い通りを挟んだ、その向こう。まぁ、親の目があるならいいのかな。

親の鳥居をくぐって、長めの階段を上る。一段一段が大きいからか、膝にきた。体力的には楽勝なくらいなんだけど。

階段登った先の磯前神社(「いそまえ」と間違って覚えていた。正しくは「いそさき」)に旧海軍の軍艦の碑が。



正しくお祈りできるほどの知識(どこで沈んだか、とか)もなく、「解体しちゃってゴメンなさい」と言うのも憚られたので、遠目から。

神社にお参りした後、併設されている海洋博物館に。
入ってすぐの所に、入館者が持ち寄ったのであろうアレコレが展示されている。


海洋博物館には、古生代から現代までの生物進化を思わせる様々な生物……のホルマリン漬けが展示されている。
中には水族館で泳いでいる姿をよく見かける魚もいるので、割とショッキングなビジュアルだ。(いや、水族館でも魚は普通に死んでいってるんだろうけどさ)
生物進化が哺乳類(クジラ)まできたところで、展示の主旨は地場産業である水産業へ。
……という順路を逆に辿ってしまい、そこは空振りになってしまった。いつか再挑戦するぞ。

神社の境内に戻って、ガルパン絵馬が飾られている一角に。おびただしいほどの絵馬の量だ。日付を見ると放送当時からのものもあるようだ。
明らかに、当日この場で描いたものではないだろう気合いの入ったイラストも多い。旅館に宿泊して描いてきたのだろうか。

ガルパンの神様(ファンにとっては)に対する信仰とお願いとちょっぴりの自己顕示(人によっては)。
歌だ踊りだ、数学の問題だ、その解答だ、と。神様自身のニーズは一旦脇に置いて、古来から人々は自分の自慢できるものを、悪く言えば手前勝手に「奉納」してきた。
神様の膝元で、信者同士がコミュニケーションを重ねてきた歴史を思うと、これは日本の原風景の最新版なのだとも思えてくる。

皆が知ってる赤い橋にほど近いホテルにチェックイン。一休みした後、幕末と明治の博物館  へ。私自身としては本日メインの立ち寄り先である。


エントランスに入ったら、いきなりイイ感じに不健康っぽい女子高生がいたので、つい本人に断らずに写メ撮ってしまった。犯罪者だ。
慌てて聞いてみたら、むしろ彼女自身とその背後にあるもの以外が撮影禁止とのこと。九死に一生を得た思いだ。
なお、後から調べたところによると、彼女(おりょう)の実家は他にあり、ここには遊びに来ているだけのもよう。

展示物は、感覚的には幕末2割、明治8割といった量。
幕末はストーリーと英雄列伝的な展示。対照的に、明治の展示物は皇室ゆかりの品々と、昔の大洗を思い起こさせる数々の品々。
ここで、「大洗まいわい市場」の「まいわい」が「万祝」であることを知る。何の根拠もなく、勝手に適当な造語だと思い込んでいた。恥ずかしい。(いわゆる『まいわいショック』)


ホテルにて、なぜか晒されている女子高生の写真と住民票。大洗町の個人情報保護はどうなっているのか。
ちなみに夕食。「私はあと○回の変身を残していますよ」的な。





私自身は腹八分目というところだったが、同行者が満腹&疲労してしまっていた。1日めはこれにて終了。



2日め


朝食はもちろんホテルで。提供されるコーヒーは「観た人ぞ知る」SAZA COFFEE

ここから写真が減る。他の客を巻き込まない写真を撮るのが難しくなってきたからだ。

シーサイドステーション近くの古着屋さんに寄った後、SAZA COFFEEの実店舗でお茶。
SAZA COFFEEくらい、品川にだってあるわ!(ただし、京急民なので入店すら有料)

次いで、(自分的には)2日めのメインである、わくわく科学館へ。
入口近くに、大洗町の紹介コーナーがあり、ガルパンさん向けの商品展示もある。
(なぜだ……。町民向けの施設だろうに……)

運営者が日本原子力研究開発機構なので、「放射能、ここだけの秘密。実は食うとうまい」的な展示を半ば期待していたのだが、わりと薄味だった。
科学成分はそこそこに、実態としては子供の遊び場である。展示物は、子供が触って遊べるものが多く、同行者は「ウチの県の科学館よりしっかりしてる」と好評価だ。
ズルい、「ウチの県」にも原発あるのに……。おいでよ原子力マネー。むしろマネーだけおいでよ。
公園でも遊びたかったが、雨天なので断念。また来よう。

お昼は沖苑。定食プラス1品だけの注文。なのに、久しぶりに「焼肉」を食べた満足感を得られた。
最近、意識が高くて肉が薄い焼肉屋と、集成肉の焼肉屋と両極端で、結局家で焼いてたのだ。「今日、焼肉を食べた」とわざわざメモしてしまった。

マリンタワーにも登る。
上階にあるガルパンカフェ「Panzer Vor」は、ガルパンさんでない一般市民の皆様(あるいは、そのように見える人々)も利用していた。
小さめのメロン半個の上にソフトクリームが乗っている特別メニューがあったので、注文した。

騙された。スケールがおかしい。
普通のメロンの上に、ソフトクリーム2つが横に連接されたような形で乗っかっているのだ。あきらかにお一人様用ではない。
……と思ったら、意外にあっさりいけた。ソフトクリームがこってりタイプではなく標準的な甘さで、甘味をメロンに任せるというコンセプトなんだろう。

その後、最上階の展望台へ。ちょうど「さんふらわあ」が接岸するところだった。
各種イベントが行われる広場を見る。そもそもイベント日を避けて来ているので、会場は無人だ。

その後、商店街へ。日程決めてから知ったことだが、商店街のお祭りの日(曲がり松商店街 夜市)だったらしく、店の前に屋台が並んでいた。
地元の人に、ガルパンさんが混じっていて、しかもそれなりの人数だ。普段を知らないで言うが、わりと賑わっている感がある。
「声優の誰々さんが来る」とかでもないのに。来る方も迎える方も付き合いがいい。
商店街を2, 3度往復し、揚げ物を2, 3個食べる。その後、酒蔵(月の井)の直営店で推しキャラの酒を買い、一番可愛い女の子がいる店(飯岡屋水産)でお茶漬けを買って、2日め終了。

帰宅後

もともと滅多にアニメのグッズを買わない人間で、2日間あちこち回って、買ったグッズ系商品はこれだけだ。(そもそも買う以前に、もらえるものが多かった……)
あまり「辛口」は好まないので、本当にキャラ推しだけで購入した酒だ。辛口であること以外は満足だったので、次は辛口でない酒を飲んでみたい。通販。蝶野さん。


「アニメで町おこし」の成功例として語られる大洗だけど、町を挙げて一斉に幟を掲げるという感じでなく、ゆるやかな有志連合があるという雰囲気。
各店の関わりも割と濃淡がある。一方で、看板娘を掲げないところでも、さりげなく窓にステッカーを貼っていたりする。
行政や公共系の建物も、自分たちが音頭取ってる風でもない、かといって無視するでもない、やんわりとした関わり方だ。
内実はともかく「やらされ感」を感じさせないところがうまいと思った。

2 件のコメント:

  1. 現地で別れてそれぞれ楽しむ予定でしたが、当日の荒天のため、釣りを断念。結局つきあって市中引き回しの刑になりました<釣り人

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