2020年9月20日日曜日

せっかくだから

貴重な4連休だし、外出もしておきたい。と言っても、遠出もしづらいから、近場で。私の考える“近場”とは「都心に職場があったとして、通勤圏として考えられる範囲」だ。山手線の主要駅に2時間程度で行ける場所~航空路や新幹線・有料特急を使わず~といった感じだ。



大田区立郷土博物館

自宅から歩いて1時間もかからない場所にある。とは言え、長大な坂の上にあるのでバスなどを利用したい。
施設としてはよくある感じのもので、地域の古代の様子なり、地場産業の成り立ちなどを、地元住民の協力を得ながら収集し、公開していくものだ。小学校の遠足以来行ったことのない人の方が多いのではないか。私の出身地では、小学生の頃はまだなかったので、大人になってからいくようになった場所だ(今はある)。
古代(大田区なら縄文以降)の展示物は、(関東圏なら)わりとどこでもあるものなので、こういう展示は見たことなかったな、と初めて来たときに思ったものを。


考古学そのものに関する展示。我々の生活の中で「何千年後も残りそうなものは何か」という展示だ。環境によるので2例展示してある。災害などで、私と私の家が土砂で埋まったとき、暗黙の副葬品として見つかって良いものと良くないもの、死んでしまう前に分別しておこうという気にさせられる。紙製品、映像ソフト系は年月とともに内容が飛んでしまうが、プラスチック製品は長く残ってしまうこともあるので注意だ。まぁ、ウチにあるのは「当時既に絶滅しているはずの生物を象ったように思える人形(しかも動力付き!)」(公式サイト)くらいだけど。


近代の生活として引き合いに出されることも多い「ちゃぶ台」。特筆すべきは「古いもの」としてではなく「意外に新しいもの」として展示されていることだ。
実際、そう言われてみると時代劇に出てくる「江戸の生活」にはない。江戸時代、意外に三密が少ない。日本の文化・文明は、感染症対策に多くのリソースを割いている。


地元住民のコーナー。あちこちから集められてきた「猫の人形」の展示だ。招き猫の割合が多い……というのは皆様ご想像の通りであろう。が、中には「既存の招き猫を見たことない人が、伝聞からの想像で作った招き猫~のようなもの」といった風の、異形の存在が紛れ込んでいる。これは実際に集めてみて初めて得られる類の発見と言えるのではないか。郷土博物館ならでは、の展示である。


しながわ水族館

お気に入りの水族館であり、自転車でいける距離にある最寄りの水族館でありながら、年に3度くらいしか来ていなかった。こういうご時世なので、訪問回数を増やしていきたい。
来てみたところの客数は前回訪れていた時(7月)の2倍、コロナ禍以前の繁忙期の半分、といった体感だ。


まずは最初の展示生物。来る度に探すが、いつも見つからないサワガニ。思うに、木の枝の中が中空になっていて、その中に隠れているのではないか。


人気の展示生物であるペンギン。しながわ水族館のペンギン展示の特徴は、羽毛の1枚1枚を判別できそうな近さと、彼ら彼女らのペンギン臭だ。他の水族館では、距離、ガラス・アクリル板その他の設備で空気を分離しているからね。


アザラシ、この姿勢で寝ているのは初めて見たのでパシャリ。アザラシ系は平気で水の中で寝続けるので、心配になって通報する客もいるらしい。安心の1枚。


海ゴブリン(Goblin Shark)のはく製。ゴブリンスレイヤーさんは彼らの駆除依頼はもう受け付けてくれないらしい。ゴブリンではないからだそうだ。


ミズクラゲ。撮影スポットをありうべからざるアングルから撮ったもの。
訪れたとき、ちょうどフィーディングをやっていた。「10分くらいしたら、胃に当たる部分が(餌と同じ)オレンジ色になりますよ」という話はあったが、10分も待ち続ける客はいなかったようだ。私自身はこの様子を見たいがために再入館した。
イルカ、アシカおなじみのショーや、大中水槽のフィーディングは、客が集まりすぎるため、軒並み中止だ。その代わり、館内各所の小さめの水槽で、10~20人くらいの客相手にゲリラ的な(しかし時間設定はある)解説イベントをやっている。私自身は、こういう形態の催しのほうが好みだ。ショーが再開した後もやって欲しい。とは言え、一人一人が、知識や演出、マインドを試されるので、スタッフの負担はそうとう大きいと思われる。飼育に関わるスタッフの層が厚くないと、あっという間に息切れして、継続できないはず。


和名が「ニホンスッポン」なのに、英語表記が「Chinese~」な、微妙な命名の生き物。国立環境研究所の侵入生物データベースにも載っている。これは、日本列島の在来種が、琉球列島に侵入した(もちろん人の手で)というものだ。「国内由来の外来種」という奴だ。


館内を二周半くらいして疲れたところで、レストランでビールを飲み、おみやげ店でグッズを購入して帰る。おみやげ店で購入したのは、「さかなクンのトイレットペーパー」。今年冬に見つけたときに、これを買っておかなかったことを、4月5月にはとても後悔したものだ。一番これを必要としていた時期には、もちろん水族館もおみやげ店も休業。(ここでしか買えない「しながわみやげ」があるというのに!)


2 件のコメント:

  1. 東京スカイツリーの下のすみだ水族館はまだでしたっけ?

    廊下をペンギンが歩いてましたよ。

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  2. すみだ水族館、昨年行きました(https://blog.bagend.info/2019/03/blog-post_17.html)。
    ペンギン歩いてる動画は見たことありますが、閉館後のお散歩的なものでした。ショーとしてやっているのは知らなかったです。

    外出自粛&解除で、水族館にスポットあたる機会が増えましたが、この「すみだ水族館」は露出が特に増えているので、次行くのはしばらく後……。混雑が収まってから……。

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