2020年11月14日土曜日

城山ダム

見よ、この偉容。

水族館から、水つながりで(旧)河川めぐり、その延長……みたいな感じで、大田区からの「最寄りのダム」を探してみた。


東京都町田市の西端、相原地区から3km弱。もう「ほぼ町田市」と言ってよいような立地である。実際の最寄り駅は横浜線・橋本駅。駅からバスで30分ほどの、神奈川県の県立津久井湖城山公園にある。


うむ、大きい。満足。わざわざ間近までダムを見に来るの久しぶりのような気がする。来てみて意外に思ったのが、下流に水を流しているように見えないこと。水しぶきを上げての放水が普段から行われていないのは、知識としては知っていたが、それはそれで別に普段、水を流しているところは見えるのだと思っていた。水面下にあるのだろうか。それとも全て発電所への取水口に流れるものなのだろうか。


ダムの上は国道で、頻繁に車が通る。上から鋼線が張ってあるのは、ゲート(水門)を開閉するためのものだろうか。6基分あるうち、円周様の模様みたいなものが外側の4基にはあり、内側の2基にはない、みたいな「きっと、わかる人にはわかるんだろう」ディティールに満ちている。(後で調べたところ、外側と内側ではゲートの設置されている高さが異なる)


ダム湖(津久井湖)。6基あるはずの水門にあたるところの穴がまったく見えていない。素人目には、わりと満杯というか、これ以上水位上がったら危険な気がする。水面直上の白い線が何かの目安(例えば、通常時の満水みたいな)なのだろうと思うが。


慰霊碑があった。工事中に亡くなった人のものだろうか。


湖面に浮かぶ「つくいこ」の4文字。後に反対側を読める場所に行ったら、そちらは「進入禁止」だった。


このダムを越えて、さらに相模川の下流には水族館「アクアリウムさがみはら」があるのだ。最初は汚いと思えた流木の類も、それらが下流に流れることが防がれていると思えば、ダムのありがたさを伝える状況証拠に見えてくる。


一部、時間前後するが、公園の方にも。
ダムの東側にある、「水の苑地」。

花壇はその大部分がちょうど植え替え中。噴水は故障中。なんともイマイチなタイミングで来てしまった。売店が稼働していて、飲食物が手に入ったので私自身に全く不満はないが。


隣接している津久井湖記念館。ダム建設により沈むことになった集落の資料(写真、文書、生活用品、etc.)を展示している。銘板に記されているのは当時その地域に住んでいた人々の一覧らしい。先の慰霊碑とは意味合いが相当に異なるし、そもそも不本意だった人が多数派だろうが、彼らもダム完成の功労者である。そう言えば、今リメイク版『ひぐらしのなく頃に』が放送されている。なんとなく、見るのを先延ばしにしているけど。

ダムカードが欲しい人は、ここで。私も人生初のダムカードを手に入れた。次がいつどこになるか分からないけど。


ダムの西側には「花の苑地」。観光センターに、地元産品が並ぶ。あと、蕎麦屋。(重要!)

花の苑地の南、城山が公園のメインだ。

園路の植物には、ボランティアによりタグが付けられている。植物の名前と見ごろの季節。


展望台から。ダム湖の周辺は、高層マンションこそないものの、住宅密集地である。


にわかには信じがたいが、イノシシも住んでいるらしい。


最初、柵かと思った金属の構造物。この後、資材と人員を乗せたミニ鉄道のようなものがこの細い「線路」の上を走って行った。あれ、なんて呼ぶんだろう。屋根とか床とかもなく、椅子だけのモノレール。(さすがに実際に人が乗っているところの撮影は遠慮した。なお「農業用モノレール」で検索したら、そっくりな画像が出てきた)


ムササビ用の巣箱なのだとか。珍しい動物ではあるが、イノシシよりは理解しやすいかな。


園路はるばる「パークセンター」へ。

最近は、マスクも手に入りやすくなり、非生物にマスクさせるくらいの余裕が出てきた。春先ならきっと盗難されていただろう。


「手作り感」をはるかに超えて、むしろ入園者に書かせる「見どころ情報」。動物の欄に「ホモ・サピエンス」と書こうとしてさすがに遠慮。


中に入ると、ムササビの剥製やら骨格やら。どうやら本当にいるらしい。


城山に本当に城があった時代の立体地形図。湖に沈んだ集落は、この地形図の枠外、さらに上流にあったようだ。


プロのテントウムシ以外、好む人もいないと思われるアブラムシを大々的に展示。これは……わざわざ来てみる価値あるんじゃないだろうか。アブラムシ好きであれば。他ではやってないだろうし。


川崎の「古代植物園」に、こちら相模原では「戦国農園」ときた。


「ボランティア」どころでなく、入園者に掃除させるタイプの公園。


園路ではなく、登山道もある。実際に城があった山頂に行くにはこういう道を通る必要がある。私は帰るが。


登山道を降りて帰るところ。公園の南東側は普通に自動車道。同じ道を往復するのを避けた結果だが、あまり見るところがなくて寂しい感じ。
また、観光センターがある北側と違い、こちらの方は点在するバス停にもバスが1時間に1本もないくらいなので注意を要する。(酷く後悔した)

4 件のコメント:

  1. ついにダムですか!

    今度は七ケ宿か仙台のダムに行きます?

    白石川の源流もいいですよ(笑)

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  2. 今、宮城県で行きたいのは気仙沼の氷の水族館&シャークミュージアムだったりします。(電車・バスで往復6時間……)

    一方、自力では絶対行けない、車必須ルートとして、阿武隈大関から白石川→松川を遡って、疣岩分水工、御釜を見つつ、かみのやま温泉で一泊。帰路は白石川の源流から七ヶ宿と下ってくる……みたいな空想もします。
    問題は、キツネ村という超重要ポイントを外してしまうところでしょうか。

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  3. 気仙沼まで高速通ったので、二時間くらいで行けますよ~
    この間氷とシャークミュージアムに行きました♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦

    白石川→松川→キツネ村お釜に行けるじゃんヽ(*´∀`)ノ

    今キツネ村、お客さん来てなくて大変みたい(´・ω・`)

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  4. シャークミュージアムはGoogleマップの「正直がっかり」みたいなコメント読んでワクワクしてます!是非行って確かめたい。

    動物園とかキツネ村みたいな、普段から感染症に気をつけていそうな場所は、こういうときこそ狙い目だと思っており、むしろ入場制限を心配してました。外国とか遠方の客頼みだと厳しいのかな。通販でなんか頼もうかなぁ。

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