2024年4月21日日曜日

石神井川 (2)

こちらの続き。

西武柳沢駅から再開するのだけど、近くに大きめの公園があるので寄ってみる。

東伏見公園という都立公園だ。

西武新宿線のすぐ南側にある立地を生かし(?)、なんと電車を見るためのデッキがある。

園内にはたくさんの人間、そしてムクドリ。

こちら、ツグミ様でよろしかったでしょうか。

サービスセンターみたいなものは見当たらないが、周辺に軽食とアルコールを販売している店がある。


さて、石神井川。

ゲーム開発時には下の階層に降りられる設計だったが、βテストで致命的なバグが発覚、封鎖されてしまったとおぼしき場所。
前回もほとんどの場所で、そうだったが、水がほとんど無い。水量が出て「川」としての姿になるのは石神井以東で、それで「石神井川」と呼ばれるらしい。

少し先に、川底に降りられる場所があった。
「川底を歩く」体験なぞ、なかなかないので降りて歩いてみる。生き物が居着いては、大雨の増水で流されるという環境なのだろうか。植物とチョウ(アオスジアゲハ)の楽園になっている。

さらに下流には水のある場所もあるのだが、水たまりみたいな感じで流れを感じられる場所は少ない。

さらに石神井川の下流へあるくと、練馬区立武蔵関公園。そう、このあたりから練馬区。
石神井川の増水時に、自然越流で公園の池(富士見池)に水が流れ込む仕掛けになっている。今では石神井川の水を逃がすための調節池だが、昔はここも石神井川の水源だったそうだ。

散策やジョギングする人のための園路から、水面近くに降りられるようになっている。降りてみたら、コイやハジロが集まってきた。しかも、それぞれ10匹近い団体さんで。禁止されているはずだが、彼らにエサを与えている者がいるのだろうと想像する。

富士見池は、富士見調節池でもあるので、増水が収まった後の石神井川に水を戻すための仕掛けもある。水を池に入れるほうは水面が高くなれば人がいないでも作用する自然越流だったが、川に戻すほうはタイミングを見計らう必要があるので、ゲートで調節する。

奇跡のショット、水面に立つカルガモ。

カワセミを筆頭に、公園に来る野鳥。水質浄化の象徴で、ちょっと前までは「東京都町田市にもカワセミが(TV番組)」みたいな扱いだったけど、今では港区でさえ目撃情報があるからなぁ。

一方その頃、石神井川はというと、公園の周りを半周している。(しかし歩ける場所はない)
公園の北側に、先程のゲートがあり、川は池を離れて東に続いていく。

200mくらい、川と西武新宿線が並走する。その先で分水路あるいは地下調節池への入口を思わせる構造があり、とても都会的な踏切がある。都会的な、というのは田舎だったら本物の踏切は設けられず、勝手踏切になっていただろうとの想像による。

そこからはしばらく柵渠が続き、川沿いを歩くことができない区間が続く。しかし、時折、都の河川事業予定地があり、いずれこの辺りにも面白スポットが登場するのだろうと予感させる。
川沿いを歩くことができないので、川から離れてしまわないよう地図アプリは開きっぱなし。スマホの電池がどんどん減っていく。

例えば、川岸を再整備しているこのような場所。

その完成イメージに近いと思われる場所も、下流のほうにあった。隅田川のスーパー堤防や水辺テラスのミニ版といった雰囲気だ。

石神井氷川神社。「神社de献血」!「イベント限定御朱印」! あの手この手で血を搾り取ろうとする日赤の執念には頭が下がる。というか、手水で手と口を清め、神妙な態度で神様に…という場所で、一緒に社会に貢献する活動もと誘導するのは歯車が上手くかみ合う感じで面白い。常用薬が減ったら自分も参加しようという気になった。

氷川神社の北隣は、都立石神井公園。

公園の敷地内にも水神社、穴弁天、厳島神社がある。(場所的には公園の中なのだが、神社の土地は氷川神社のものらしい)
「穴弁天って何?これ?」と思って撮った、花に囲まれたのが厳島神社で穴弁天は別だった。弁天≒厳島のイメージあったので、すっかり誤解していた。
大きく広がる三宝寺池は、かつては石神井川の水源だったらしいが、すっかり水量を減らしてしまい、今では地下水をくみ上げて景観を維持しているそうだ。

昆虫食レストランではない。念のため。

三宝寺池に隣接する、石神井池には車田正美感あふれる彫刻が。

とにかく広すぎて回りきれなかった。いろいろ見たい周辺スポットもあったので、また来ることになると思う。
何より「石神井」の名が「ミシャグジ様 (pixiv百科事典)」に由来するとの噂を聞いてしまっては。

2024年4月1日月曜日

石神井川(1)

江戸東京たてもの園を出て、都立小金井公園の北口方向へ。


都内は「例年より早い」との予報から、「もうちょっと待って」と保留されての桜シーズン。しかも寒暖差が激しく、今日咲いている桜がいつ散るか分からない状況である。そんな中に、ミロのビーナスを思わせる美しい姿の樹があった。小金井薄紅桜。

石神井川の上流端。ここからが本番。

上流端というのは河川として管理されるのがここから、という意味らしい。実際にはさらに上流があるが、蓋をされている上に、私有地に入ってしまい、辿ることができない。大学の構内の隅、さらに隣接したゴルフ場。そこに湧き水があって、それが源らしい。

上流はあきらめて。では上流端から下流へ…と進もうにも、川の両端は私有地であり、川に沿って歩くことはできない。神田川の上流とは相当様相が異なる。

それでも、道路を辿って石神井川の下流を、と探っているうちに土手みたいなところに出くわす。もしかしたら堤防みたいなもの?と思ったが、むしろ川の流れを垂直方向に遮っている。
「馬の背」と言うらしい。石神井川の谷を横切るように水道管を渡すために、土手を盛った場所とのこと。

コンクリートの板を並べて、鋼板で押さえつけ、倒れないようH字鋼で支える。柵渠というらしい。その下に見える川底には雑草が鮮やかな黄色い花を咲かせている。
私好みの風景である。きれいと思うか、汚いと思うか、人によって評価が分かれそうなところも含めて。

小さな橋の多くには下に水道管を通しているのか、河川占用許可証が掲げられている。そのほかに、田無市(→西東京市)が橋の名前にちなんだイラスト入りのパネルを取り付けている。

川岸の多くは私有地で立ち入り不可だが、それでもたまに川沿いが道路になっているところがある。いつの間にか、川の流れが無くなって、川底の土が露出している。水が消えるわけもないので、川底より下を流れている、いわゆる伏流水というものかと想像する。

歩いて行くうちに、普段は児童遊園として使う前提の調節池を見つけた。川岸の一部が、一段低くなっている。その高さを越えた水が児童遊園に流れ込み、野球している少年たちが溺れる、そんな仕掛けだ。
川岸が私有地というか、もろに民家。川との間にワンクッションもない。ということは、よほど人間に優しい、安心安全な川なのだろうかと思っていた。が、調節池があるということは、やるときはやる川だったのだ。

上柳沢橋から下流方向。川幅が大きく広がった。今日は水がないけど。

柳沢せせらぎ公園という、非常に魅力的な名前の公園を見つけたので立ち寄ってみる。残念ながら、せせらがない公園だった。ここは夏の間だけ水を入れるらしい。

東伏見稲荷神社。どんなところだろうと行ってみたら、だいぶ赤かった。今日はここまで。