2006年9月24日日曜日
県立ぐんま天文台
「あんたら素人の腕時計と、俺の日時計、どっちが正確か試してみるかい?」
…そんなことは言わなかったが。
会社の天文サークルの合宿で「県立ぐんま天文台」の施設見学に行ってきた。
敷地の半分は、古代・中世の天文観測機器を再現した(=天文台の立地にあわせて再設計され、実際に使用できる)巨大なモニュメント群に占められている。解説員さんにその使い方を教えてもらうと、見学者はその観測精度に驚いていた。実際、巨大な日時計の針が目に見える速度で1分、2分と進んでいくのを目の当たりにすれば、(地球の自転の速さを知識として知っていても)驚くって。
標高885mの山中に築かれたそれは天然の要塞。
車のヘッドライトによる光害や駐車場のアスファルト熱から観測機器を守るため、来館者は600mにおよぶ遊歩道を登らねばならない。なにしろ城下町たる高山村には灯火規制(平成10年「光環境条例」)まで布かれている徹底振りだ。
「おまえさん、日本じゃ三番目だ」
天文台の主力兵器たる150サンチ反射望遠鏡。望遠鏡の火力はほぼその口径で決まると言われ、その口径においては日本で三番目に甘んじている。甘んじているが、あいや待たれよ、紳士淑女の皆様方!この望遠鏡、このクラスの望遠鏡では珍しく「直接人間の目で覗く」ことが出来るのだ!しかも、この「人間」の中には、貴族階級たる研究者のみならず、我々一般ショミ~ンも含まれる。
「お天道様の目が届かぬ、晴れた日の夜においでなさい」
私が行った日は残念ながら曇天で観望会は中止であった。残念!
総花的な内容をチョボチョボと、という先入観を「天文台の見学コース」に対して持っていたが、この天文台の見学コースは、身近な天体である太陽(太陽望遠鏡に映し出された直径1mのリアルタイム太陽像とかだ!)および天文台の要たる反射望遠鏡とその仕組み(赤道儀式と経緯台式の長短とか…この天文台には両方あるよ!)に的を絞り、それぞれをお腹一杯のボリュームで見せてくれる。
なお、天文台付近に稀にクマが降りてくることがあるとのことで、来館者は前述の遊歩道を歩く際には熊を避けるために鈴を身につけ、あるいは遊歩道に設置された鐘を鳴らしながら移動するしきたりとなっている。で、クマよけの鈴は売店で土産物として売られてもいる(写真)。
https://www.astron.pref.gunma.jp/
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