2017年3月8日水曜日
幼女戦記
皇帝:民を愛しすぎることよ。おおいに煩わされることとなろうぞ。高度な文明を誇りながら、国力を蕩尽し、遂には蛮族に滅ぼされた国もある。貴国も心しておくがよい。
-- GATE 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり #14 --
違うのだ。皇帝、違うのだ。
あなたが直面している敵は、民を愛するが故に強大な軍隊を擁する国ではない。
億を数える民衆、彼ら自身が自らの意志で戦争する国なのだ。
望まぬ戦に巻き込まれる無辜の民衆などいない。民衆自身が戦争する主体なのだ。
あなたの恐れる軍隊を支えているのは、数千人から数千万人という多数の成員の意志をわずか一昼夜で集約する巨大なシステムである。それを構成するのは、買収できない官僚たちと彼らを律する制度、権利持つ者一人一人を識別し居住地を追跡する戸籍、それら一切を絶えずつなぎ止め続ける通信と物流である。これらの構築と維持にどれだけ膨大な労力と富が捧げられているか、それをこそ恐怖すべきなのだ。
あなたの兵士を撃ち抜いた魔法の杖、あなたの城を吹き飛ばした雷などというものは、巨大な竜が内に抱えた炎から発した火の粉にすぎない。
政治の機微も戦のルールも解せず、一片の勇敢さも持たぬ民衆。彼らはあなたが死ぬまで殴り続けるのをやめることができない。あなたの反撃を恐怖する故である。痛みへの恐怖に耐えることができないから、あなたに反撃の機会は一切与えられない。
あなたの富は収奪されることなく、その価値を知らぬ者の手で、ただ破壊される。
あなたの民は奴隷にされることなく、老若男女の別なく、ただ殺される。
帝国の版図は占領されることも、小王国に分割されることもなく、人の住まぬ名も無い土地となる。
あなたの名が忘れられることはない。誰もあなたの名を覚えないから。
幼女の皮をかぶった化物。化物の名は現代人。
2017年2月1日水曜日
数学文章作法 基礎編
書かれているその作法のそれぞれは、章立ての構成、用語の扱い、例示のやりかたといった、本当に本当の基礎ばかりだ。
しかし、その基礎の説明が徹底しているのが、この本の素晴らしいところ。
どうしてそうあらねばならないのか。
やり方を間違えるとどうなってしまうのか。
作法の一つ一つについて、その根拠と適用した例、適用しなかった例(つまり、悪い例)が丁寧に説明されている。
基礎を網羅しているからこそ、「あ、これは知ってた」が自信にもなり、自分の文章を改めて顧みようという気にもなる。人に薦めてみようという気にもなる。
読んでどうこうというより、読んだ後どうするかが問われる。そんな本。
2017年1月12日木曜日
Lovecraft Letter
忌まわしくも名高き、クトゥルー神話を題材にしたカードゲーム。
『ラブレター』というゲームがまず先にあって、その翻案ということらしい。
故に、Love(craft) Letter。
プレイ時間5分より~とうたっているとおり、あっという間に終わる。
プレイヤーに配られる手札は1枚のみで、自分の手番が回ってきたときに引けるカードも1枚だけ。かつ、どちらか1枚を使用しなければならない。常に2択を迫られる。綱渡りだ。
カードの約1/3は、狂気をもたらす怪異に属するもの。残りのカードのうちさらに半分は……といった体で、ろくなカードがない。
誰かの手番が回る度に、そのプレイヤーかあるいは他のプレイヤーが怪異の手に落ち、あるいは発狂して自ら脱落していく。
私自身含めて、初プレイの者ばかりだったので、説明を読みながら(『ラブレター』経験者のアドバイスを受けながら)プレイしたのだが、手番が1巡する前に他のプレイヤーが全て脱落してしまった。(つまり、私の勝利)
訳の分からないまま逃げ回って、結局自分だけ生き残ってしまったということか。
本来は、プレイヤー同士で捨て札を読み合い、山札に残っているカードを推理したり、といった風に頭を使うゲームらしい。
そこまでできるようになるには、もっと回数こなさないとダメみたいだけど。
知ったか映画研究家
知ったか映画研究家(amazon)
https://www.amazon.co.jp/cosaic-%E7%9F%A5%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%8B%E6%98%A0%E7%94%BB%E7%A0%94%E7%A9%B6%E5%AE%B6%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB/dp/B01DOVC5XQ
タイトル通り。架空の映画をでっち上げて語り、面白かったら得点(プレイヤー間投票)というゲームだ。
勝ち負けを競うゲームというよりは、パーティの余興。大喜利のネタといった趣が強い。
ただし、ネタは全く自由にならず、とっかかりの映画のタイトルがカードとサイコロの目でランダムに決まるので、あらかじめネタを仕込んでおくようなことはまずできない。
慣れはあるにしても、基本的にはタイトルが決まってから脳みそをフル回転させる必要がある。
で、出たタイトルが「海にゃんにゃん」。
主人公はとある漁村に引っ越してきた女の子。ウミネコは猫の一種だと思い込んでいた。
転校してきたばかりの学校の男の子たちにからかわれて、「本物の海猫」を探しに港に出てきた彼女の前に現われたのは……。
(などという展開がスラスラと出てくるはずもなく)
サイコロ降った当人が語って終わりという単純なものではなく、1つの映画についての語りをプレイヤー間でリレー(押し付け合い)していくという流れ。なので、他のプレイヤーの語りも前提として受け入れていかなくてはならない。
「適当に流す」ことが許されないし、「何か面白いことを言わなくては」というプレッシャーもかかる。結局、1回プレイしただけで皆疲れ切ってしまった。
いやぁ、ホントにいいゲームだったなぁ。
2017年1月2日月曜日
Amazon2読書メーター(改訂)
* 読書メーターのドメイン変更に追随
* Amazonのhttps化に追随
他の変更は行ってないから、うまく動かないこともあるかも。
記事へのリンク
Amazon2読書メーター
ブックマークレット
[Amazon2読書メーター]
2016年10月13日木曜日
今期、これを観る 2016秋
新番組に興味を引かれなくなってきた。
実態としては、新番組そっちのけで『ガルパン劇場版』リピートしたり、過去作を観直したりしている。
しかも『落第騎士の英雄譚』『この中に一人妹がいる』『魔弾の王と戦姫』みたいな、ラノベ原作もの……。疲れているのかなぁ。
競女!!!!!!!!
新番組の中で一番惹かれたのがこれって時点でお察し。
それも「おっぱいは凶器!」とかいうノリすらなくて、ひたすら女の子の若さと健康をうらやみながら観ている。
終末のイゼッタ
貴重なオリジナルアニメ。
信長の忍び
小品だが目に物見せてくれるはず。
ヘボット!
秋新番としては早めの始まりなので、入れていいか迷う。
空回りを恐れずに下ネタとギャグをやりきる、30分間の無酸素運動アニメ。
へボット役を美しいお姉さんがやっていることは、メインの視聴者層には秘密にしておくがいい。
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ(第2シーズン)
SHOW BY ROCK!!#
新番組と言えるかな?楽しみにはしてるんだけど。
2016年8月16日火曜日
ダーク帰省
前日以前
例年は秋にスケジュールしていた実家への帰省。
出身大学の学祭を見て回ることを念頭に置いてのことだったが、反面他の兄弟……というか妹と姪……と顔を合わせる機会を作ることができていなかった。
学祭の開催日が、ちょうど休みを取りにくい時期に重なることもあり、このスケジュールを見直そうという気持ちもあったので、一般的な帰省シーズンであるお盆に変更することにした。
しかし、肝心の妹のほうが今年の帰省予定を変更してしまい、出発時点で当初目的の達成が不可能になってしまっていた。ダーク帰省である。
往路
旅の予定を確定するのが遅すぎ、高速バスの予約はかなわず。新幹線自由席の阿鼻叫喚に参加する元気もなく、何年かぶりに普通列車途中下車の旅をすることにした。
宮城県までの切符を購入しようとしたが、自販機では近距離切符しか買えない(前からだっけ?)。窓口で買おうかとも思ったが、品川駅は東西南北に向かう人々で大混雑している。とりあえず大宮駅まで行って、そこで切符を買い直すことに。
以前はよく立ち寄って昼食をとっていた宇都宮。今回は到着が早かったので素通りした。
終点の黒磯で降りて昼食。電車一本分……一時間ほど時間がある。
- 駅前の喫茶店でドライカレー。Swormのデータを見たら、前回のチェックインは7年前だった。そんなに間が開いてたかなぁ。
- 駅前の商店街で、書籍を売る店を探すも見つからず。まぁ昔からなかったけど。
黒磯発の次の列車が福島行きだったのでそれに乗り、郡山には降りずに福島駅へ。夕飯には早かったので、街を散策。県庁通りまでグルッと。
- 文具専門店らしき店や、アメリカ雑貨の店を新たに見つけた。昔からあったのかもしれないが。
- 来る度に新しい店を見つけることができるのは、街に活気がある証左だが、反面長く商売を続けることの難しさも感じる。
夕食にと思っていた天丼の店は休業。ラーメン店に切り替え。頼んだつけ麺はちょっと辛めのスープで、ガッツリ食いたい若者向けの味だった。
結局、福島市街で2時間半も過ごしてしまった。宮城県の実家に到着する頃には20時を過ぎていた。
2日め
朝起きてtwitterを見たら、私の帰省を知ったらしい友人が昨晩飲みの算段をしていたようだ。すまん寝てた。
その後、両親とどこか遊びに……という気にもならず1日中ゴロゴロして過ごした。
3日め
福島に移動。 駅前に、除染情報プラザなる施設(環境省+福島県)を見かけたので入ってみる。ダークツーリズムというやつだ。
- その名の通り、除染活動に関するいろいろな、かつほぼリアルタイムの情報が集まっていた。
- 県内の人にとっては今更感漂う情報だろうし、県外の人(よほどの物好き以外)にとってはピンと来ない情報だろうし、わざわざ探して来ようってほどの訴求力もなさそうなのが残念。
- 情報開示用に施設作るのじゃなくて、実務を一カ所に集めてそのまま展示してしまえば良いのに、と思わないでもない。
在学中は存在しなかったシネコンで『シン・ゴジラ』観る。
- 先の施設の後だったので、実際以上に(以上だろう、と信じる)他の観客……現在進行形で被災し続けている福島県民……の視線は冷ややかに、映画それ自体は軽薄に感じられる。
- 東京の、ゴジラ由来の放射性廃棄物はどこに行くのだろう。東京でも神奈川でもないあの街を思い浮かべる。
ついでに劇場と同じフロアにある猫カフェへ。
- 猫好きだが猫アレルギーあるので、積極的な接触はせず他の客に遊んでもらっている猫共の様子をぼんやり眺める。それでも鼻がムズムズし、肌が粟立つのを感じる。
- 遊び疲れた猫のうち、何匹かが私に尻向けてボーッとしてたり、そのまま寝たり。
学生時代にお世話になった先生と飲み。
- 数学の話。文系の私にはちんぷんかんぷんだが、巡回セールスマン問題やAIなどの話を聞くのは好きだ。
- 投資の話。デイトレで一攫千金のイメージが先行していて、なかなか「投資」が根付かないよねという話。
- 学生がプログラミングを覚えたがらないという話。イマドキの研究者には(文系も含めて)ほぼ必須になりつつあるインフラだと思うのにネ~という話。
- 雑用と管理が大変だという話。大学職員削減の論理的帰結。
その日は市内のホテルで一泊。
4日め
ホテルを出て、市内を巡回する。
- せきや模型
- 老舗中の老舗。
帆船模型、鉄道模型からガンプラ、ボードゲームやカードゲームに至るまで。
福島に立ち寄る度に覗いていく店の1つである。
けど、旅行者がふらり立ち寄って購入していくような品はなく、日々通い詰める常連向けの品揃え。
この手の趣味も、商品構成が細分化していく一方でやりづらいだろうな……。 - 岩瀬書店
- 老舗中の老舗。
この店の専門書の品揃えには、その折々の福島市民の意地と購買力が反映される。
同じフロアにある、天然石の売り場が前に来たときよりも拡大しているような気がする。 - りらい
- twtterで教えてもらった店。
前述のせきや模型が、ほぼ大人向けの商品ばかりなので、
「バトスピとか、ヴァンガードとか、低年齢向けの商品を扱っている店はないのか」と疑問に思った。
カード売り場だけでなく、大会用とおぼしきゲーム場もあった。
年配の店主が中高生の客と談笑していた。そうだ。この光景が見たかったのだ。 - 極楽湯
- 駅に併設されているスーパー銭湯。昔から気になっていた施設だが、機を逃して幾星霜。
もっと早く来ていてしかるべきだったなぁ。
あ、チェーン店なのね。多摩センターにもある……この建物見た事あったわ~。日本狭い。
極楽湯の熱が身体の中から抜けないまま、新幹線で帰路に。
思いの外、盛りだくさんの帰省になった。
