2011年7月18日月曜日

電子書籍とのつきあいかた

今みたいに手軽に自炊できる環境が整う前からも、本は読みたい、でもスペースは節約したいという思いは大きく、文庫版コミックの登場を喜んだりしていた。四次元ポケットの開発が待ち遠してならない。単に本を集めるだけなら、田舎に倉庫を持てば済むかもしれないが、読みたい時にその場で取り出せるという利便性、検索性がうらやましい。やはり図書館には司書がいなければ。

現実の自分の購入パターン。コミックの場合は以下の通り。

  1. 電子書籍で探す
  2. 古本屋で探す
  3. 本屋で探す

間にAmazonが挟まったり、挟まらなかったり。

価格的に割安とは言えない電子書籍が最初に来るのは、紙のコミックも自力で電子化しているから。自分は、自炊するときに紙が巻き込まれてページがクシャクシャになっても泣かない人である。が、やっぱりきれいな本を読めるのならばそれに越したことはない。加えて、購入履歴を管理してくれている電子書籍サービスには、PCのトラブル時なども柔軟に対応してもらえている。本を紛失したときに、一緒に部屋の中を探してくれる本屋というのは聞いたことがない。もちろんサービスに限度はあるだろうが、自宅が火事で焼け落ちても復活の可能性が残るという安心感は大きい。結局、新品同様あるいはプラス手数料という価格設定を乗り越えて、まずは電子書籍を探すということをやっている。

問題は電子書籍にならないコミックもあること。同じ出版社、掲載誌でも出たり出なかったりするので、作者側・出版社側の判断なのか、時期的な問題なのかがこちらにはわからない。何ヶ月も電子書籍での販売を待ったあげく、結局ブックオフへ…というチキンレースみたいなことになっている。

本屋でコミック買うのは連載中コミックの最新刊を買う場合と、古本屋にも見当たらない場合。『ベイビー・ステップ』とかブックオフでも「高価買取中」なので、じゃぁAmazonでと思ったら古本の送料込み価格が新品の価格より高いという…。

逆に売る側として、自分みたいな購入パターンの客からなるべく金を漏らさず取ろうと思ったらどうするか。新刊を買ってもらえなくなるタイミング、つまり古本屋に普通に並んでしまうタイミングで電子書籍を出すのがいいんだろう。古本屋で105円の本をわざわざ新刊書店で買うような客はそもそも古本屋に本が並ぶまで待たないだろう。その上で、利益が古本屋との折半になってしまう前にもう一度回収のチャンスを作れるなら、それに越したことはない。

現在重宝している電子書籍(自炊でない)ではあるが、残っている不安もないではない。

サービス終了の時に書籍がどのように扱われるかという不安だ。レンタルではないので、ダウンロードしたものが消えてしまうことがないだろうが、専用ビューアのメンテナンスが止まって、OSのバージョンアップの時に制約になることはありうる。いや、そうなるだろう。

紙の書籍にだって経年変化はあるから決して永遠のものではない。が、ある時を境に幻のごとく消え失せて、残ったのは利用不可能なデータの残骸だけ、というのはちと切ない。

最初からDRMフリーなフォーマットで売ってくれとは言わないが、いざというときのために、ビューアのオープンソース化とか、オープンなフォーマットへの変換ツールの準備があるくらいは言って欲しいところ。

音楽のダウンロード販売と同様、売りっぱなしの商売にはならなくなってきていて、そこら辺が買う側には不安のタネでもあるし、売る側にとっても思案のしどころになっていると思う。逆にこのポイントをクリアしたところで、一気に普及が進むのではないかという期待も持っている。ま、一般に普及しなければ自炊するだけなんだけど。

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