2024年8月27日火曜日

沼津港深海水族館

気がついたら、最後に一人旅してから5年以上経っていた。
帰省の度にどこかしら立ち寄ってはいたし、日帰りの外出で休日は充実していたので、すっかり忘れていたのだが。

行きたい場所リストの筆頭、「沼津」に出発だ。


新幹線ではなく、東海道本線を乗り継いで沼津へ。さすが、東海道。途中から、車窓から見える風景に海が入り込むようになり、やがて海しか入らなくなる。
…と思ったのだが、ここはまだ小田原の手前。生命の星・地球博物館に行く時も通った場所。今までは目に入ってなかったのだ。

沼津駅に到着。街の至る所に『ラブライブ』のイラストやグッズが並ぶ。公共施設にバスに商店、ホテルのフロントに、バーのメニュー…。以降の写真で彼女らの姿が入り込まないものがあったら、それはむしろ私が意図して避けた結果と思っていただきたい。

沼津港までバスで10分ほど。沼津港には団体旅行の昼食で訪れたことがあったので、その時の記憶を頼りに飲食店街を散策。
本わさびソフトは、普通のソフトクリームに自分で本わさびを混ぜて食べるもの。スゴい!ウマい!というよりは、飽きが来ない、いくらでも食べられそうな味。
水出しほうじ茶は中の氷も凍らせたほうじ茶でできている、手間と暇の両方がかかったもの。最近の日本茶は飲み方が多様化してきて楽しい。

はい、水族館。
子供たちには夏休み最後の土日だったようで、無茶苦茶混んでいた。(と言っても、普段の人出を知らないのだが)

館内に入ったら、メンダコが吊るし上げられていた。ここに至るまでにどのような問題行動があったのであろうか。懲戒免職ではなく、吊るし上げとなったのは、昨今の求人事情の厳しさで、代わりのメンダコを充当できないからであるようだ。(人間の館長は解雇されたのに…)

冒頭の「浅い海・深い海」。小さい水槽がたくさん並ぶ。本来は複数の生物の特徴を見比べようという主旨のコーナーだったらしいのだが、混雑していて整列した状態で順繰りに移動する状況なので、それは叶わなかった。

「駿河湾大水槽」の脇に張り出した出窓に身を乗り出しているタカアシガニ。私も同じポーズを取って威嚇してみたが、迫力不足だったのか、あまり反応はなかった。

地元漁師との関係が深い水族館(海岸沿いの水族館の多くに当てはまるだろうが)では、漁法の解説がされていることも多い。

ウミエラの仲間。「仲間」というのは「名前が付いていない、ウミエラ科の生物」とか「ウミエラ科の生物の中のどれに当たるかの判定に至っていない」くらいの意味のはずだけど、日本語にすると「麦わらの一味」的な連帯感を伴った語感になってしまうのがアレ。

深海魚って、反応する子どもと反応しない子どもの差が両極端になるのが面白いな。


2階は既に死んでいる魚の世界。階段を上った客を迎えるのはデメニギス。
……と思ったのだが、シーラカンスだったらしい。透明なドームに見えたのは、話している様子を投影で再現する仕掛けだった。

シーラカンス・ミュージアムの名に違わず、はく製、魚拓、ブロックでくみ上げられた模型(学生作品)と様々なシーラカンスが並ぶ。

貴重な野生生物なので、はく製にも占有登録が必要。
子どもの頃、シーラカンス展(デパートのイベント)で、タッチ証明書とかもらったのを思い出す。

同じくシーラカンスの冷凍標本の登録票。
とても貴重な登録票なので、-20℃で冷凍保存されている。

シーラカンス以外のはく製標本もあります。しかも割と貴重そうなものが。念のため。

深海生物それ自体は割とあちこちの水族館で見かける。けど、駿河湾が目の前という立地を活かし、深海生物をテーマに、ワンフロアまるごと深海生物の生体展示に捧げているのがここの特徴。バックヤードはさぞ大変なことになっているだろう。


もう少し、空いている時期に行って、冒頭の「浅い海・深い海」のコーナーをもうちょっと丁寧に見たかったね。

水族館から5分くらい歩いて、港口公園。静けさを感じる場所…と書きたいが夕方にも残る暑さでそれどころではなかったのが残念。

ばばーん。沼津港大型展望水門びゅうおだ。偉容、という表現が似つかわしい大きさ。
沼津の内港を津波から守る。

展望施設でもあり、駿河湾、沼津市内等あちこちを展望できる。有料の双眼鏡あり。写真は、心のきれいな人にだけ見える富士山。

門の両側の建物には、沼津の歴史解説などが掲示されている。写真は江戸時代の税控除。確定申告までには押さえておきたい。あと現代史資料(大正昭和あたり?)の駅前のバーの地図。

コンクリート製?の巨大なゲートを上から見たところ。

ゲートの上も展望回廊の一部になっていて、床面には海の生物たちが描かれている。伊豆・三津シーパラダイス監修とか銘打たれた力作。

夜間はライトアップもされるらしいが、付近の飲食店の多くが閉まってしまう(行ってから知った)。


施設の模型。いや、しまい込んでないで、それを見せてよ。

帰りのバス停に向かう道に、廃線跡。
予習とかしているはずもなく、たまたま見つけて「なんじゃ、こりゃ」となった。
沼津港の魚を運ぶ貨物路線「沼津港線(通称:蛇松線)」があったらしい。今知った。
とは言え、蛇松線の跡である蛇松緑道は沼津港の北東側に進んでいるので、ここはその支線、くらいのものだったのだろう。

沼津港の飲食店の多くは、17時~18時くらいには閉まってしまう。漁師町なので朝が早いから……ではなく、首都圏に近いので皆が日帰りしてしまうかららしい。5,6年前に行った三浦でも同じ目にあったのをすっかり忘れていた。
先ほど見たBAR MAPが頭に残っており、バーでアルコールを追加することにした。バーに行くのも久しぶりだ。(特に大田区に越してからは)
「ねこと白鳥」という名前がツボに入った店に。廃業した喫茶店を店のファンが譲り受けた…みたいな経緯で生まれた店らしい。雰囲気がバーなのに、広い店。
ここにも『ラブライブ』の影があった。とは言え、版権絵の提供を受けていない勝手応援組。「わかる人にだけ伝われ」というものだったので、わかりたい人は行って見ては。

1 件のコメント:

  1. ここも魅力的ですよね~また行きたいです!

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