2024年8月11日日曜日

さいたま水族館

ここは地の果て 流されて 俺

私の住む武蔵国荏原郡から、さいたま水族館に行くには、すみだ水族館のある押上、足立区生物園のある竹ノ塚、そして東武動物公園を素通りする必要がある。しかも、水族館付近を通る路線バス等はなく、特定日のみ運行のシャトルバスがあるだけという難所だ。

JAZAペンギンは玄関脇。

謎のミラーボール。

ニッコウイワナとヤマメ(サクラマス)。他館で何度も見ているが未だに覚えられない。海なし県の水族館らしく、淡水の魚にカエルなどの両生類、水生昆虫などが展示の中心だ。

館の作りは、普通に古い作りの水族館と行った感じだ。ただ、水槽は木石に草やコケがふんだんに盛られていて美しいし、奇をてらってない分、生き物の観察鑑賞に集中しやすい。(なので写真もあまり撮れていない)
訪れていた子供たちの食いつきも激しい。ただ、かくれんぼが得意な生物が多く、水槽の中にいるのかいないのか分からないままになった生き物も多かった。
写真は首を伸ばして呼吸するスッポン。なぜこんなに苦しそうな体勢に……。

生き物の多くは、誰もが知る川魚≒環境省あるいは埼玉県独自のレッドリストに載っている希少種ばかり。一方、特定外来生物の展示にも力が入っていて、飼育許可証が並んでいる。ブラックバス、ブルーギル等展示している館は珍しくないが、ここは展示の一角を占めるくらいに種類が多い。

『マッサン』(マッサンではない)。ここにも牧野富太郎博士の姿が。水族館のある、羽生水郷公園は食虫植物かつ水生植物のムジナモの数少ない自生地……なのだが、肝心のムジナモの写真を撮っていないな。

金魚のコーナー。すみだ水族館、足立区生物園、あと江戸川区自然動物園にも金魚の展示があり、各園館が「ウチの自治体こそ金魚養殖の本場」とアピール合戦している。うーん、こっちもなの?

館が古い分……かどうか分からないが、屋外や増設された建物は若干贅沢な作り。
滝から流れ出る水は、複数種のコイが飼われている川に流れている。


カワウソの渓流。この館唯一の哺乳類。カワウソいたら、そこに人間が集まってそうなものだが、見どころがほどよく分散していて、誰か1人は他の客がいる、くらいの余裕があった。

コイにエサやりできる館は他にもあるが、ここはコロソマみたいな外国産の魚も外で飼われて、餌やりできるところがポイント。体調管理の都合で中止されていたがチョウザメもイケたらしい。いや、コロソマに餌やりできるんなら、コイよりそっち行くでしょ!と思ったが、他の客はそれほどでもなかった。
エサはガチャカプセルに入った形で100円。かなりの量があり、「水が汚れないように食いつきを観察しつつ、1粒1粒」とかやってたら、無茶苦茶時間がかかり一仕事終えた風になってしまった。
魚種による食べ方の違いを観察してみたり、ちょっとハズしたところに落として魚の対応を見てみたり(器用にバックしてみせる奴がいた)、距離置いたところでどの魚が一番早く反応するか見てみたり。量に余裕があるのでいろいろ試してみたい。

(遠いから)長年後回しにしてきたこの館を、ようやく訪れようと意を決するきっかけになった特別展「魚体模型」。

水族館では普通見ることができない、魚の内臓を見てみようという主旨だ。

透明な魚(みんな大好きトランスルーセント・グラス・キャットフィッシュ)の心臓を見てみるみたいなものあり、虫や両生類など他の生物種と比較するものあり。

魚の浮き袋の機能を探るコーナー。これはお父さんが頑張らないと成り立たない奴だ。
見えないものを見せるための工夫がいろいろある。

さいたま水族館は、羽生水郷公園のサービスセンターも兼ねているようだ。
…でも、そういうことなら売店は開放して、虫除けスプレー売ってて欲しかった気がする。(館内の昆虫や魚に影響あるからダメか?)

YouTubeチャンネルもあるそうだ。川魚の実食動画や荒川の空撮動画などが館内の休憩室で視聴できた。後者にはダムや堰など水利施設の紹介が含まれ、大変お得。

売店はオリジナルの商品もないことはないけど、一般的な「水族館おみやげ」がほとんど。その館で飼育してない生物のぬいぐるみとか、微妙な気持ちになるやつだ。(ただし、売れる)
観光客的には地元の産品のほうがありがたい。が、ここは地元の人がターゲットなのでしかたがない。館オリジナルにこだわる人は缶バッジのガチャを回そう。

もう少し通いやすいところにあったら、と思う。自家用車前提だとアルコール提供NGになるので、「公共施設のレストランではビールを注文する」という市民の義務が果たせない。(となりの農林公園、キヤッセ羽生のメニューにも無かった)
土日運行の路線バスでもあればと思うが、このご時世だしなぁ。

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