2024年8月29日木曜日

伊豆・三津シーパラダイス

歩道橋から見た「みとしー」。年季の入った、その姿。

この建物はしかし、建築業協会賞を受賞した、名建築である。

そのポイントは、橋のように、入り江を横切って渡されたプレハブの「主棟」であるという。現在は売店とキッズコーナー他に使われている。
これら入り江も一度埋め立てたものを掘り戻したという力の入りようだ。
(青幻社『イラストで読む建築 日本の水族館 五十三次』)

入口すぐに海獣類コーナーがあり、海の生物、淡水魚、そして駿河湾の深海生物。定番と言えなくもない。が、むしろここは元祖・本家の少なくともどちらか片方を担っているくらいの老舗とのことで、日本初がゴロゴロ転がっている場所だ。

そう言えば「BAR どん底」って店がどっかのアニメに出てきたな、と思いながらタカアシガニに触る。今調べたら『ガルパン』だった。

水族館棟を出たところで、唐突にシロフクロウ氏と遭遇。他の生き物とチームを組んでる風でもなかった。中止された、あるいは未成立に終わった展示があったのかもしれない。

ペンギンに接近できるエリア「ペンパラ」。その注意書きは「ペンギンにイタズラしないでください」ではなく、「ペンギンに突かれないよう気をつけてください」だ。つまり、「手を出したらケガするのはオマエ」ということだ。この園、一番の危険区画。このときはそう思っていた。

イルカはプールだけでなく、入り江を囲って作られた自然プールで囲まれていて、ショーも両方で行われていた。坂東太郎(利根川)の名を持つ水神の使いが荒ぶるたびに客席に豪雨が降り注ぐ。とは言え、このとき空からも土砂降りの雨が降っていたので。

水神への生け贄として選ばれた子どもや若い女性が客席のコールや拍手とともに、まるでテロリストが用いる人質のように、プールに背を向けて並ばせられる。奇祭だ。しかもかなりヤバイ方の。
水神の使いが、先ほどの、ジャンプの余波とは比べものにならない量の水を浴びせかける。
(この写真、絵面が酷すぎるように思い、使うか否か躊躇した。真実を伝えたい思いが勝った)

パニックに陥った自分をなだめるように、再び水族館棟へ。淡水魚のコーナーの植栽の一部がワサビであることに気づく。

この園でも、エサやり体験がある。とはいえ、対象となる魚がマダイとブリで、与える餌もペレットなので、飼育というよりは養殖っぽい。雨が降っている中、わざわざそれに挑もうという物好きは私しかいなかった。

先ほどのプールでは、誰の指図を受けるでもなく、イルカがボールで遊んでいた。先ほどの坂東太郎ではなく、カマイルカのようだ。

ここにも『ラブライブ』が。まぁ、乗らないと損、くらいのビッグ・コンテンツではあるのだけど。

JAZAペンギン。こちらの方は口が開いており、賽銭箱としての機能を保っている。ただし、あわしまマリンパーク同様、こちらの園も日本動物園水族館協会の加盟館検索にかからなくなってしまったので、私の投じた硬貨の行方は不明だ。

「水族館」として見た時の完成度・充足度の高さなら、ここ。
公共交通機関頼りの自分には、ちゃんと食事が取れるレストランがあればなお良し。(でも、近所に飲食店も多そうだからなぁ)


あわしまマリンパーク、伊豆・三津シーパラダイスに近いという条件で探した宿、「浜の家」。古い建物を大事に使っている感じの旅館だ。
従業員みなさん高齢だが、館内Wifiあり、2階の食堂には『ラブライブ』グッズが溢れ(販売も)という感じで、若者相手に商売する意欲も高い。後者は近隣の宿泊業者が共同で行ったイベントの名残らしい。「今でもファンが訪れる」みたいな感じになってくれていればいいけど。

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